GNU Multiple Precision (GMP) ライブラリ

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説明

•	GNU Multiple Precision (GMP) ライブラリは、整数、有理数、浮動小数点数に関する任意精度の演算を行うための、C で書かれた高移植性ライブラリです。Maple は、オペランドが 10^kernelopts(gmpthreshold)　以上の場合、整数演算に対し GMP ライブラリを使用します。

•	GMP ライブラリは、任意精度演算を高速に行うのに役立ちます。GMP が高速であるのは、基礎となる演算のタイプとして fullwords を利用したり、洗練されたアルゴリズムを使用し、様々なCPUに対して最も一般的な内部ループに対する、最適化されたアセンブリコードを含むためです。 Maple では、GMP ライブラリを使用するため、長整数演算が大幅に高速化します。

•	Maple のコマンドのうち、GMP ライブラリの直接の恩恵を受けるものは、つぎのコマンドです。

+ (addition)                     - (subtraction)
* (multiplication)               / (division)
^ (exponentiation)               iquo (quotient)
irem (remainder)                 isqrt (square root)
igcd (greatest common divisor)   ilcm (least common multiple)
! (factorial)                    isprime (primality test)

•	Maple の次のコマンドは、GMP の恩恵を直接ではありませんが受けます。なぜなら、これらは、上記のコマンドを内部的に使用するためです。

add         mult
mod         nextprime
prevprime   ithprime
trunc       round
frac        floor
ceil        ifactor

•	GMP ライブラリは、GNU Lesser General Public License Version 2.1 として配布されています。このライセンスに合わせて、Maple が使用できるバージョンの GMP ソースコードも作成中です。これは、http://www.maplesoft.com/support/Downloads/GMP.html でダウンロードし、ご利用頂けます。ライセンスファイルのコピーが含まれます ("COPYING.LIB" 参照)。