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1 はじめる前に
数学が苦手でも心配することはありません。私の方がずっと苦手だと思います。
~Albert Einstein
数学は、購入金額の合計を計算するような単純なものから、橋の建設に使用する複雑な計算まで、日常生活のすべてに関わっています。
数学は必須のツールです。Maplesoft は、その力を利用するため、使いやすく、完璧で誤りのないツールを開発しました。それが Maple です。
この章の内容は以下のとおりです。
セクション
トピック
Maple の概要 - Maple スタンダードインターフェイスの主な特徴
スタンダードドキュメントインターフェイスの起動
コマンドおよび数式の入力
ツールバーのアイコン
コンテキストメニュー
コピーアンドドラッグのキー操作
Maple ドキュメントの保存
式の入力 - 1-D および 2-D Math の数式の入力方法
実行グループ
数学モードとテキストモード
パレット
記号名
ポイントアンドクリックによる操作 - Maple の特徴であるポイントアンドクリックの概要
アシスタント
チューター
タスクテンプレート
エクスプローラアシスタント
コマンド - Maple 言語のコマンドの概要
Maple ライブラリからのコマンドの使用
コマンドの入力
ドキュメントブロック
Maple のヘルプシステム - コマンド、パッケージ、ポイントアンドクリック機能などに関するヘルプへのアクセス
各機能に関する Maple ヘルプへのアクセス方法
ヘルプページの操作
例題の表示と操作
利用可能なリソース - オンラインおよび Maple 内のリソース
Maple ツアー、Maple Portal を含む新規ユーザーのためのリソース
例
オンラインヘルプ
Maple web サイト上のリソース
1.1 Maple の概要
Maple の仕組み
Mapleを使用して、強力な対話型ドキュメントを作成することができます。Maple の環境では、2-D Math で式を入力し、ポイントアンドクリックのインターフェイスを使用してこれらの式を簡単に解くことができます。同じ行にテキストと数式を組み合わせたり、作業内容を整理するための表を追加したり、画像、スケッチ領域、スプレッドシートを挿入したりできます。2 次元または 3 次元で問題を視覚的に表現し、アニメーションを実行することができます。また、論文や書籍用にテキストをフォーマットしたり、別の Maple ファイル、Web サイト、電子メールアドレスへのハイパーリンクを挿入することもできます。さらに、グラフィカルユーザーインターフェイスを埋め込んだり、Maple プログラミング言語を使用して、カスタムソリューションを作成することもできます。
図 1.1 : Maple 環境
Maple の起動場所:
Windows
[スタート] メニューから [すべてのプログラム] → [Maple 16] → [Maple 16] を選択します。
または
デスクトップ上の Maple 16 アイコンをダブルクリックします。
Macintosh
1. Finder から[アプリケーション(Application)]、[Maple16] の順に選択します。
2. [Maple16]をダブルクリックします。
UNIX
完全パスを入力します。例: /usr/local/maple/bin/xmaple
1. Maple ディレクトリをユーザーのコマンド検索パス上に追加します。(例:/usr/local/maple/bin) 。
2. xmaple と入力します。
最初の Maple のセッションを開いたときに表示される、[スタートアップ(Startup)] ダイアログには、ドキュメントモードとワークシートモードの相違点についての説明があります。いずれのモードでも高度な対話型ドキュメントを作成することができます。いずれのモードにも同じ機能や特徴があり、入力領域だけが両モードで異なります。
ドキュメントモード
ドキュメントモードでは、デフォルト入力領域として ドキュメントブロック を使用し、Maple の構文を非表示にします。ドキュメントブロック領域は、Maple ドキュメントの左側のペインに沿った縦のバーに表示される、ふたつの三角形 の形をしたマーカーで示されます。マーカーのバーが見えない場合は、[表示(View)] メニューを開き、[マーカー(Markers)] を選択してください。このモードを使用すれば、問題を解くために使用されるコマンドではなく、問題に集中できるようになります。たとえば、ドキュメントモードで Maple 入力のコンテキストメニューを使用すると (右クリック、または、Macintosh の場合は Control を押しながらクリックで呼び出す)、入力と出力は説明文付き矢印または等号で連結され、計算が実行されたことを示します。この数式を解くために使用されたコマンドは非表示になっています。
標準パッケージの Maple を起動すると、デフォルトはドキュメントモードに設定されています。
ワークシートモード
ワークシートモードでは、デフォルト入力領域として Maple プロンプトが使用されます。Maple 入力プロンプトは赤の山括弧 ( ) で示されます。ワークシートモードで Maple 入力にコンテンツメニューを使用する場合、すべてのコマンドが表示されます。
ワークシートモードで作業を行うには、[ファイル(File)] → [新規作成(New)] → [ワークシートモード(Worksheet Mode)] と選択します。
ドキュメントモードとワークシートモード
使用しているモードにかかわらず、作業中の計算を表示することも、非表示にすることもできます。ワークシートモードで [フォーマット(Format)] メニューから [フォーマット(Format)] → [ドキュメントブロックの作成(Create Document Block)] (ドキュメントブロックを参照) と選択してドキュメントブロックを追加し、コマンドを非表示にしたり、または、ドキュメントモードで [挿入(Insert)] メニューから [挿入(Insert)] → [実行グループ(Execution Group)] → [カーソルの前後(Before / After Cursor)] (入力プロンプト を参照) と選択して Maple プロンプトを追加し、コマンドを表示することができます。
この章では、両モードに共通な機能について説明します。ドキュメントモード特有の特徴についてはドキュメントモードで、ワークシートモード特有の特徴についてはワークシートモード で説明します。
[スタートアップ(Startup)] ダイアログには、さまざまなドキュメントオプション項目へのリンク、更新や他のヘルプページの紹介といったヘルプ用リソースへのリンク、さらに、Maplesoft の Web サイト上のアプリケーションリソースへのリンクも含まれています。それ以降のセッションでは、[ご存知でしたか ?(Tip of the Day)] 情報が表示されます。
Maple セッションを起動する手順は次のとおりです:
1. [スタートアップ(Startup)] ダイアログで、[新規のドキュメントを起動(Blank Document)] または [新規のワークシートを起動(Blank Worksheet)] を選択します。空のドキュメントが表示されます。
1. [スタートアップ(Startup)] ダイアログを閉じます。
2. [ファイル(File)] メニューから [新規作成(New)]、[ドキュメントモード(Document Mode)] または [ワークシートモード(Worksheet Mode)] の順に選択します。空のドキュメントが表示されます。
Maple ではドキュメントを開くたびに、重要なショートカットキーのリストを示す [クイックヘルプ(Quick Help)] ポップアップリストが表示されます。[クイックヘルプ(Quick Help)] は、F1 キーを押すといつでも表示できます。
2-D Math の入力
Maple では、数式入力のデフォルトフォーマットは 2-D Math に設定されています。このフォーマットを使うことで、数式は教科書と同様の品質で入力できます。Maple への 2-D Math の入力は、一般的なキー操作またはパレット項目を使用して行います。パレットの詳細はパレットを参照してください。一般的なキー操作を使用した式の入力例は次のセクションに、パレット項目を使用した式の入力例は例 3 - パレットを使用した式の入力 に示されています。
一般的な操作
2-D Math では、 、 、 などの数式をそのまま入力できます。
分数を入力するには以下の手順に従います:
1. 分子を入力します。
2. スラッシュ (/) キーを押します。
3. 分母を入力します。
4. 分母の入力を終了するには右矢印キーを押します。
累乗を入力するには以下の手順に従います:
1. 底を入力します。
2. カレット (^) キーを押します。
3. 指数を入力します。数式では、上付き文字として表示されます。
4. 指数を入力を終了するには右矢印キーを押します。
積を入力するには、以下の手順に従います:
1. 最初の因数を入力します。
2. アスタリスク (*) キーを押します。数式では、点 () として表示されます。
3. 2 つ目の因数を入力します。
暗黙的乗算:
ほとんどの場合は、乗算演算子 を入力する必要がありません。2 つの数量の間に空白文字を入力すると、それらの数量が乗じられます。
注意 : 場合によっては、乗算演算子または空白文字を入力する必要がありません。たとえば、Maple では、数値の後に変数が続く場合は、乗算として処理されます 。
重要 : Maple は、連続した文字、たとえば xy を、1 つの変数として処理します。2 つの変数の積であることを指定するには、たとえば x y または のように、空白文字 (または乗算演算子) を挿入する必要があります。詳細について、?2DMathDetails で表示されるヘルプページを参照してください。
数式入力用のショートカット
表 1.1 : 記号と数式入力用の一般的なショートカット
記号 / 書式
キー
陰乗算
スペースキー
* (アスタリスク)
/ (スラッシュ)
指数 (上付き文字)
^ (Shift + 6 またはカレット)
下付き文字
_ (Shift + 下線文字)
数式の操作
矢印キー
コマンド/記号補完
Esc (Macintosh、Windows および UNIX)
Ctrl + Space (Windows)
Ctrl + Shift + Space (UNIX)
平方根
sqrt + コマンド補完
exp + コマンド補完
2-D Math の開始/終了
F5 キー
ツールバーの [Math] および [テキスト(Text)] アイコン
1/4
数値の積を求めるのに必要
分母、上付き、下付きの入力を終了するには右矢印キーを使用
詳細については、コマンド補完を参照のこと
すべてのショートカットキーのリストについては、2-D Math Shortcut Keys and Hints で表示されるヘルプページを参照してください。 Maple ヘルプシステムについては、Maple のヘルプシステムを参照してください。
例 1 - キー操作を使用した式の入力および評価
次の数式を例に説明します:
この例では、 と入力し、式を評価します。
動作
ドキュメントに表示される結果
式を入力するには:
1. x と入力します。
2. Shift キーと 6 (^ 記号) を押します。カーソルが上付き文字の位置に移動します。
3. 2 を入力します。
4. 右矢印キーを押します。カーソルが右に移動し、上付き文字から離れます。
5. + 記号を入力します。
6. y を入力します。
7. Shift キーと 6 を押し、カーソルを上付き文字の位置に移動します。
8. 2 を入力して右矢印キーを押します。
9. マウスで、分子となる式を選択します。
10. / 記号を入力します。カーソルが分母の位置に移動します。
11. 2 を入力します。
12. 右矢印キーを押し、分母の入力を終了します。
式を評価して、結果をインラインに表示するには:
13. Ctrl + = (Macintosh の場合は Command + =) を押します。
=
2-D Math を実行するには、以下のいずれかの方法が使用できます。
Ctrl + = (Macintosh の場合は Command + =) を押します。これは Ctrl (または Command) キーを押しながら、等号 (=) を押すことを表します。これで結果がインラインで評価されます。
Enter キーを押します。これで評価した結果が次の行の中央に表示されます。
入力を右クリック (Macintosh の場合は Control を押しながらクリック) して、コンテキストメニュー項目を呼び出します。コンテキストメニューで [インラインで評価・表示(Evaluate and Display Inline)] を選択します。詳細については、コンテキストメニューを参照してください。
[編集(Edit)] メニュー項目 [評価(Evaluate)] または [インラインで評価・表示(Evaluate and Display Inline)] を使用。
Maple ツールバーのオプション
Maple のツールバーには、Maple の対話的操作を支援するさまざまなボタンがあります。表 1.2 を参照してください。
表 1.2 : Maple ツールバーのオプション
基本的使用法
アイコン
同等のメニューオプションまたはコマンド
現在の実行グループの後にプレーンテキストを挿入する。
[挿入(Insert)] メニューから [テキスト(Text)] を選択します。
現在の実行グループの後に Maple 入力を挿入する。詳細については、実行グループ を参照してください。
[挿入(Insert)] メニューから [実行グループ(Execution Group)]、[カーソルの後(After Cursor)] の順に選択します。
選択部分をサブセクションで囲む。詳細については、セクション を参照してください。
[フォーマット(Format)] メニューから [インデント(Indent)] を選択します。
選択部分を囲むセクションを削除する。
[フォーマット(Format)] メニューから [アウトデント(Outdent)] を選択します。
ワークシートまたはドキュメント内のすべてのコマンドを実行する。
[編集(Edit)] メニューから [実行(Execute)]、[ワークシート(Worksheet)] の順に選択します。
選択された領域を実行する。
[編集(Edit)] メニューから [実行(Execute)]、[選択部分(Selection] の順に選択します。
Maple の内部メモリを消去する。詳細については ?restart で表示されるヘルプページを参照してください。
restart と入力します。
ワークシートを開くたびに実行する Maple コードを追加および編集する。詳細については、?startupcode で表示されるヘルプページを参照してください。
[編集(Edit)] メニューから [スタートアップコード(Startup Code)] を選択します。
ドキュメント内容の表示サイズを調整する。注意 : プロット、スプレッドシート、画像、スケッチは変更できません。
[表示(View)] メニューから [ズーム・ファクター(Zoom Factor)] 、拡大/縮小率の順に選択します。
Clickable Math™ でのスマートポップアップおよび Drag-to-Solve™ 機能の有効/無効を切り替えます。詳細については、を参照してください。
スマートポップアップと Drag-to-Solve を有効化/無効化するには、[表示 (View)] メニューで [Clickable Math] を選択または選択解除します。
Maple ヘルプシステムを開く。詳細については、Maple のヘルプシステム. を参照してください。
[ヘルプ(Help)] メニューから [Maple ヘルプ(Maple Help)] を選択します。
1-D Math およびテキスト領域で Tab キーを使用すると、プレースホルダーまたは表のセル間で移動したり、テキストをインデントするように、ツールバーの [Tab] アイコンで設定することができます。
表 1.3 : [Tab] アイコンの説明
[Tab] アイコン
説明
[Tab] アイコンがオフの状態。Tab キーでプレースホルダー間を移動できます。
[Tab] アイコンがオンの状態。Tab キーで、ワークシートにインデントを付けることができます。
2-D Math (数学モード) の使用中は [Tab] アイコンが無効です。ただし、この場合は Tab キーを使用してプレースホルダー間を移動できます。
ツールバーのアイコンはドキュメント上のカーソルの位置で制御されます。たとえば、カーソルが入力領域上にある場合、テキストアイコンおよび数学アイコンが利用可能で他のアイコンはグレー表示になります。各アイコンで利用できるツールのリストについては、表1.4を参照してください。
表 1.4 : ツールバーのアイコンと各アイコンのツール
ツールバーアイコンのオプション
テキストツール
数学ツール
描画ツール
2-D プロットツール
3-D プロットツール
アニメーションツール
表 1.5 : ツールバーのアイコンの可用性
領域
利用可能なツール
入力領域\011
[テキスト] アイコンと [Math] アイコン
プロット領域
[描画] アイコンと [プロット] アイコン
アニメーション領域
[描画]、[プロット]、[アニメーション] の各アイコン
キャンバス領域と画像領域
[描画]アイコン
[テキスト(Text)] アイコンと [Math] アイコンを使用すると、テキストと数式を同じ行に入力することができます。これは、文を入力する各段階で該当する入力スタイルを選択して行います。
The derivative of is .
例については、例 6を参照してください。
これらのアイコンで利用可能なツールを使用することで、入力スタイルをカスタマイズできます。[テキスト(Text)] アイコンと [Math] アイコンの場合、選択されたアイコンは異なる指示が入力されるまでその状態を維持します。つまり、[テキスト(Text)] アイコンを選択した状態で Enter キーを押すと、新しい入力領域はテキスト領域のままになります。
[テキスト(Text)] アイコンと [Math] アイコンでは、Maple の入力プロンプトが異なります。[Math] アイコンは入力を 2-D Math で表示し、[テキスト(Text)] アイコンは入力を Maple 入力で表示します。詳細については、数学モードとテキストモードの比較 を参照してください。
x^2/2;
[プロット(Plot)] アイコンと [描画(Drawing)] アイコンで利用可能なツールにアクセスするには、プロット領域をクリックします。これらのアイコンで利用可能なツールを使用すると、プロット領域でプロットまたは形状の描画、テキストの入力ができます。アニメーション領域をクリックした場合もプロット領域と同じ機能が利用できます。この場合は、[アニメーション(Animation)]アイコンでアニメーションを再生するツールも利用できます。プロットおよびのアニメーション詳細については、プロットおよびアニメーション を参照してください。
これ以外のアイコンについては、アイコンの上にカーソルを移動するとアイコンの説明が表示されます。
コンテキストメニューおよびコピーアンドドラッグ
Maple では、ユーザーがオブジェクト、式、領域を右クリックしたときに適用可能なオプションのコンテキストメニューが動的に生成されます。コンテキストメニューから実行可能な処理は、選択する入力領域によって異なります。たとえば、数式の操作、グラフ作成、プロットの表示変更、テキストのフォーマット、パレットの管理、表の作成などが可能です。コンテキストメニューを使用して式で処理を実行すると、入力と出力は説明文付きの矢印または等号で連結され、処理が実行されたことを示します。詳細については、コンテキストメニュー を参照してください。
コピーアンドドラッグ
Maple では入力、出力、プロット領域内の曲線を新規の入力領域にドラッグすることができます。そのためには、対象を強調表示してマウスで新規入力領域にドラッグします。強調表示した領域をドラッグすると、この入力は元の領域から切り取られて削除されます。Ctrl キーを押しながら入力をドラッグするとこれを防ぐことができます。強調表示した領域がコピーされます。
Windows および UNIX の場合、Ctrl + ドラッグ
Macintosh の場合、Command + ドラッグ
つまり、コピーしたい領域を強調表示し、Ctrl キーを押しながらマウスを使って入力を新たな領域にドラッグします。Macintosh の場合も手順は同じですが、Ctrl キーの代わりに Command キーを押します。
例 2 - コンテキストメニューとコピーアンドドラッグによって方程式を解いたりプロットを実行する
この例では、方程式を入力し、次にコンテキストメニューと Maple のコピーアンドドラッグ機能によってこの方程式の解を求め、プロットを実行します。この例では、Windows OS でコンテキストメニューを呼び出してコピーアンドドラッグするために必要なキー操作のみ解説します。お使いの OS に応じたキー操作については、プラットフォームごとのショートカットキー を参照してください。
方程式を解く手順は次のとおりです:
1. 方程式を入力します。
2. 方程式を右クリックして、[左に移動(Move to Left)] を選択します。
入力:
結果:
"左へ移動" という簡単な説明が入力と出力を連結する矢印の上に表示されます。
3. 直前の処理の出力である 2x - 9 = 0 の出力を右クリックし、[厳密解を計算(Solve)] → [式を分離(Isolate Expression for)] →[x] と選択します。
方程式の解が得られたので、プロットを実行できます。そのためには、式 を新たなドキュメントブロックにコピーし、再びコンテキストメニューを使用します。
4. [フォーマット(Format)] メニューから [ドキュメントブロックを作成(Create Document Block] を選択します。
5. 式 をコピーするには、直前の結果からこの式だけを強調表示します。Ctrl キーを押しながら式を新たなドキュメントブロック領域にドラッグします。
式をプロットする手順は次のとおりです:
6. 方程式を右クリックして、[左辺(Left-hand Side)] を選択します。
7. 方程式を右クリックして、[プロット(Plots)] → [2-Dプロット(2-D Plot)] と選択します。
Mapleドキュメントの保存
作成したこれらの例を保存するには、[ファイル(File)] メニューから [保存(Save)] を選択します。Maple ドキュメントは .mw ファイルとして保存されます。
1.2 式の入力
実行グループとは、Maple 入力および対応する Maple 出力をグループ化したものです。実行グループは、左側の大角括弧 (グループ境界と呼びます) で区別します。実行グループには、プロット、スプレッドシート、テキスト、埋め込みコンポーネント、および描画キャンバスのいずれか、または、すべてを含む場合があります。
実行グループは、ドキュメントの基本となる計算および文書作成要素です。カーソルを入力コマンドに移動し、Enter または Return キーを押すと、Maple は現在の実行グループ内の入力コマンドをすべて実行します。
数学モードとテキストモードの比較
ドキュメントモードまたはワークシートモードのデフォルトの入力モードは、2-D Math 記法で入力が表示される数学モードです。以前のリリースの Maple では、テキスト入力または 1-D Math を使用してコマンドと式を入力していました。
重要 : テキスト入力では、コマンドの最後にセミコロンまたはコロンを入力する必要があります。
cos(alpha)^2+sin(alpha)^2;
a*int(exp(sqrt(2)*x),x);
limit(f(x),x=infinity);
sum(a[k]*x^k, k=0..m)=product(b[j]*x^j, j=0..n);
ドキュメントモードのテキスト入力モードを使用して入力するには、ツールバーで をクリックし、次にツールバーの [テキスト(Text)] アイコンをクリックすることで Maple プロンプトを挿入します。図 1.2 を参照してください。
図 1.2 : 入力モードアイコンの [テキスト(Text)] と [Math]
表 1.6 : 数学モードとテキストモードの比較
数学モード
テキストモード
Mapleのデフォルトの設定。実行可能な標準の数学的表記法です。2-D Math 入力とも呼びます。
実行可能な Maple の表記法です。こちらも 1-D Math 入力または テキスト入力 (Maple 入力) と呼びます。
int(x^2+2*x+1, x);
[挿入(Insert)] → [2-D Math 入力(2-D Math)] メニューからアクセスします。
[挿入(Insert)] → [テキスト入力] メニューからアクセスします。
2-D Math の使用時は [Math] アイコンがツールバーで強調表示されます。
テキスト領域に Maple 入力の数式またはテキストを入力する場合は、[テキスト(Text)] アイコンがツールバーで強調表示されます。
ドキュメントモード (または、ドキュメントブロック) では、斜めのカーソル で示されているドキュメントブロックで入力を行います。
ドキュメントモード (または、ドキュメントブロック) では、垂直のカーソル で示されているドキュメントブロックでテキスト入力を行います。
ワークシートモードでは、斜めのカーソル で示されているプロンプトで入力を行います。
ワークシートモードでは、垂直のカーソル で示されているプロンプトで入力を行います。
2-D Math 式を 1-D Math に変換するには、式を右クリック (Macintosh では Command キーを押しながらクリック) して [2-D Math] → [変換(Convert To) → [テキスト入力(1-D Math Input)] と選択します。
1-D Math 式を 2-D Math に変換するには、式を右クリック (Macintosh では Command キーを押しながらクリック) して [変換(Convert To) → [2-D Math 入力(2-D Math Input)] と選択します。
終了を示す記号は不要です。
すべての入力は最後にセミコロン (;) またはコロン (:) が入力されている必要があります。
Maple ユーザーは、パレットを利用して習熟した記法で式を入力する方が、不慣れな構文を入力するより入力エラーの可能性を少なくすることができます。
1-D Math モードでパレットを使用すると関連の Maple コマンドの構文が表示されます。
1-D Math 入力を希望する場合は、デフォルトの数学的入力記法を変更することができます。
セッションのみ,またはドキュメント全体で数学的入力記法を変更するには、以下の手順に従います :
1. [ツール(Tools)] メニューから [オプション(Options)] を選択します。[オプション(Options)] ダイアログが表示されます。
2. [表示(Display)] タブをクリックします。
3. [入力方法(Input Display)] ドロップダウンリストから [テキスト入力(Maple Notation)] を選択します。
4. [セッションに適用(Apply to Session)] または [全体に適用(Apply Globally)] のいずれかのボタンをクリックします。
重要 : 新しい入力表示は Enter キーの押下後にデフォルト設定となります。
パレットは、ドキュメントにドラッグアンドドロップして挿入できる関連項目をまとめたものです。Maple では、記号 、レイアウト項目 、数学演算 など、20個以上のパレットを利用することができます。
デフォルトでは、パレットは Maple 起動時の Maple 環境で左側のペインに表示されます。パレットが表示されない場合は、以下の手順に従います。
1. [表示(View)] メニューから、[パレット(Palettes)] を選択します。
2. [ドックを展開(Expand Docks)] を選択します。
3. パレットドックを右クリック(Macintoshの場合は Control キーを押しながらクリック) します。コンテキストメニューから [全てのパレットを表示(Show All Palettes)] を選択します。
あるいは、メインメニューで [表示(View)] → [パレット(Palettes)] → [パレットのアレンジ(Arrange Palettes)] の順に選択し、目的のパレットを表示します。
よく使用するパレットの式や項目をまとめた、お気に入り(Favorites)パレットを作成することができます。追加するパレットテンプレートを右クリック (Macintosh では Control クリック) してコンテキストメニューから [お気に入りパレットへ追加(Add To Favourites Palettes)] を選択し、作成します。
表 1.7 : パレットのカテゴリ
パレットのカテゴリ
パレットの説明
式パレット
MapleCloud - 他のユーザが提供したワークシートを閲覧したり、自作のワークシートを共有します。
Variables - Maple セッション中の全ての割り当て済み変数を管理します。
式(Expression) - 積分などの数式を構築するためのパレットです。
行列(Matrix) - 必要な行数および列数の入力、[zero-filled] などのタイプの指定、[diagonal] などの形状の指定を行うためのダイアログで構成されるパレットです。
レイアウト(Layout) - 上付き文字や下付き文字を使用する数式などのように特定のレイアウトを持つ数学コンテンツを (テキスト領域に) 追加するためのパレットです。
コンポーネント(Components) - ボタンなどのグラフィカルインターフェイスコンポーネントをドキュメントやワークシートに埋め込むためのパレットです。コンポーネントには動作を対応付けることができます。たとえば、 ボタンをクリックしたときにコマンドが実行されるように設定できます。
手書き認識(Handwriting) - 目的の記号を簡単に検索して挿入することができるパレットです。
単位記号(Units) (SI) - 国際単位系 (SI) の単位または一般的な単位を挿入するためのパレットです。
単位記号(Units) (FPS) - フィート-ポンド-秒単位系 (FPS) の単位または一般的な単位を挿入するためのパレットです。
アクセント(Accents) - 修飾名を挿入できるパレットです。たとえば、の上に矢印を付けてベクトルであることを示すような場合に使用します。
お気に入り(Favorites) - よく使う他のパレットのテンプレートを追加できる空のパレットです。
ライブプロット(Live Data Plots) - ユーザーデータを可視化表現するためのテンプレート。
eBook メタデータ (eBook Metadata) - マークアップタグ。
数学パレット
数式を構築するためのパレットで、以下の種類があります。
一般的な記号(Common Symbols)
関係演算子1(Relational)
関係演算子2(Relational Round)
演算子(Operators)
大文字演算子(Large Operators)
否定演算子(Negated)
括弧(Fenced)
矢印(Arrows)
定数と記号(Constants and Symbols)
句読点(Punctuation) - 登録商標や版権記号 などのさまざまな節読点記号をテキスト領域に挿入するためのパレットです。
その他(Miscellaneous) - その他の数学記号 などの記号パレットです。
アルファベットパレット
ギリシャ文字(Greek)
スクリプト(Script)
ドイツ字体(Fraktur)
袋文字(Open Face)
キリル文字(Cyrillic)
読み分け記号(Diacritical Marks)
大文字拡張ローマ字(Roman Extended Upper Case)
小文字拡張ローマ字(Roman Extended Lower Case)
パレットの表示とアレンジ
デフォルトでは、パレットは Maple ウィンドウの右側と左側にあるパレットドックに表示されます。パレットおよびパレットドックを表示、管理する方法については、表 1.8 を参照してください。
表 1.8 : パレットの管理
パレットドックを表示するには :
[表示(View)] メニューから [パレット(Palettes)] 、[ドックを展開(Expand Docks)] の順に選択します。
パレットを追加するには :
1. パレットドックを右クリックします。パレットの近くにコンテキストメニューが表示されます。
2. コンテキストメニューから [パレットを表示(Show Palettes)] 、追加表示するパレットの順に選択します。
パレットドックのパレットを展開したり折り畳むには :
パレットの表題の左にある三角形をクリックします。
パレットドックでパレットを移動するには :
パレットの表題をクリックして新しい位置までドラッグします。
パレットドックを展開したり折りたたむには :
パレット領域の上部右または左にある、該当する三角形を選択します。
例 3 - パレットを使用した式の入力
次の数式を例に説明します :
この例では、 と入力して、式を評価します。
1. カーゾルを新しいドキュメントブロックに移動します。 [式(Expression)] パレットから、総和のテンプレート をクリックします。範囲変数のプレースホルダーが強調表示されている総和記号が挿入されます。
2. i と入力し、Tab キーを押します。範囲の開始点(左端)のプレースホルダーが選択されます。範囲プレースホルダーの色が変わったことに注意してください。各プレースホルダーには、式を実行する前に値が割り当てられてる必要があります。値が割り当てられるとプレースホルダーは黒で表示されます。Tab キーを押すと、挿入されたパレット項目の次のプレースホルダーが選択されます。
3. 1 と入力し、Tab キーを押します。範囲の終了点(右端)のプレースホルダーが選択されます。
4. 10 と入力し、Tab キーを押します。式プレースホルダーが選択されます。
5. と入力します。 この型の数式の入力については、例 1 を参照してください。
6. Ctrl + = (Macintoshでは Command + = ) を押して総和を評価します。
[手書き認識(Handwriting)]パレット
[手書き認識(Handwriting)]パレットを使用して、目的の記号を簡単に検索して挿入することができます。
1. 表示された空白部にマウスを使って記号を描画します。
2. [認識(recognize)] ボタン をクリックします。Maple によって利用可能な記号のうちで一致するものが自動的に選択されます。図1.3を参照してください。
3. 選択されたもの以外の記号を表示するには (選択結果は四角で囲まれて表示されます)、表示された記号をクリックし、ドロップダウンメニューの選択肢から 1 つを選択します。
4. 記号を挿入するには、表示された記号をクリックします。
図 1.3 : 手書き認識(Handwriting) パレット
詳細については、?handwritingpalette で表示されるヘルプページを参照してください。
[Snippets] パレット
ユーザー定義のカスタム Snippets パレットを作成してタスクを使いやすくすることができます。Snippets パレットの作成方法およびカスタマイズ方法の詳細は、createpalette ヘルプページを参照してください。
各記号には名前があり、一部の記号には別名があります。名前 (または別名) を数学モードで入力して記号をドキュメントに挿入することができます。Maple は、全ギリシャ文字、円周率()、根号()など、よく使われる数学記号を全て認識します。
注意 : マウスポインタをパレットの項目の上に移動すると、ツールヒントに記号名が表示されます。
記号を入力するには、知っているキーワードまたは記号名の最初の数文字を入力し、補完ショートカットキー Esc (プラットフォームごとのショートカットキーを参照) を押します。記号補完は、コマンド補完と同じ方法で機能します (コマンド補完 を参照)。
入力した文字に一意に一致する記号名がある場合は、その記号が挿入されます。
入力した文字に一致する記号名が複数ある場合は、すべての一致項目とコマンドを示す補完リストが表示されます。項目を選択するには、名前または記号をクリックします。
例 4 - 平方根
の平方根を求めるには、以下の手順に従います :
1. 新規のドキュメントブロックで、sqrt と入力します。
2. 記号補完ショートカットキー Esc を押します。完全一致結果がポップアップリストで表示されます。
3. 補完リストで を選択します。選択したプレースホルダー の付いた記号が挿入されます。
4.
5. Ctrl + = (Macintosh の場合は Command + =) を押します。
例 5 - 複素数
数学モードで i の文字を打ち込むとイタリック体になることに注意して下さい。Mapleでは、この i は、I または i で示される虚数単位 とは異なります。
ふたつの複素数 と を乗算するには、以下の手順に従います :
1. 新規のドキュメントブロックで、 と入力します。
2. 記号補完ショートカットキー Esc を押します。記号およびコマンド情報と併せて、部分一致結果および完全一致結果のポップアップリストが表示されます。
3. 虚数単位 を選択します。
4. 括弧を閉じ、(陰乗算を行うため) スペースを入力し、記号補完を使って次の虚数を入れながら、次の式を括弧に入れて打ち込みます。
5. Ctrl + = (Macintoshの場合は Command + =) を押します。
複素数の入力方法については、?HowDoI で表示されるヘルプページを参照してください。
概要のセクションで、Maple ではツールバーのアイコンとコンテキストツールバーを利用できることを説明しました (Maple ツールバーのオプションを参照)。このツールバーは、ドキュメントのフォーマット、プロットおよびアニメーションの変更、キャンバスでの描画、数学モードとテキストモードの両方を使って同じ行に書き込む作業などに利用できます。最後に挙げた操作は、次の例で説明します。
例 6 - ツールバーのアイコンを使用してテキストと 2-D Math を同じ行に入力する
次の文章を例に説明します :
Evaluate and write in simplest terms.
この文を入力する手順は以下のとおり :
1. [テキスト(Text)] アイコンを選択し、Evaluate と入力します。
2. [Math] アイコンを選択します。
3. [式(Expression)] パレットから、定積分テンプレート を選択します。最初のプレースホルダーが強調表示された式が表示されます。
4. 強調表示された最初のプレースホルダーに 1 と入力し、Tab キーを押します。
5. 5 を入力し、Tab キーを押します。被積分関数が強調表示されます。
6. (3x^2 と入力して右矢印キーを押し、上付き文字の入力を終了します。
7. + 2 と入力します。
8. スペースバーを押して陰乗算を指定します。sqrt と入力し、Esc キーを押してコマンド補完オプションを表示します。完全一致結果がポップアップリストで表示されます。平方根記号 を選択します。この記号と選択されているプレースホルダー x が 挿入されます。平方根記号は [式(Expression)] パレットからも選択できます。
9. x と入力します。右矢印キーを押して平方根の入力を終了します。
10. +3 と入力します。スペースバーを押します。
11. [式(Expression)] パレットから n 乗根 (n-th root) 記号 を選択します。
12. 3 と入力し、Tab キーを押します。
13. x) と入力し、Tab キーを押します。
14. 積分変数を x と入力します。
15. ツールバーの [テキスト(Text)] アイコンをクリックして、残りの文「and write in simplest terms」を入力します。
1.3 ポイントアンドクリックによる操作
Maple には、コマンドが分からなくても問題を簡単に解ける、多数の機能が組み込まれています。
Maple では、構文を使用しなくても多数のタスクを実行できる、グラフィカルユーザーインターフェイスによってユーザーを支援しています。図 1.4 にアシスタントの例を示します。
図 1.4: 最適化アシスタント
[ツール(Tools)] → [アシスタント(Assistants)] メニューから、さまざまなタスクを実行するためのヘルプツールを利用することができます。図 1.5 を参照してください。式を入力して表示されるコンテキストメニューからアシスタントを選択してアシスタントを起動できる場合もあります。
図 1.5 : [ツール(Tools)] メニューからアシスタントを実行
例 7 - カーブフィッティングアシスタント
データサンプルを入力後、[カーブフィッティングアシスタント(Curve Fitting Assistant)] を使用して、入力したデータに沿う関数の最良近似を求めます。
1. [ツール(Tools)] メニューから、[アシスタント(Assistants)] → [カーブフィッティング(Curve Fitting)] と選択します。[カーブフィッティングアシスタント(Curve Fitting Assistant)] の最初のダイアログが表示されます。
2. [独立値(Independent Values)] および [従属値(Dependent Values)] としてデータを入力します。または、データを含むファイルをインポートすることも可能です。表示された欄よりも入力するデータの数が多い場合には、[次のページ(Next Page)] ボタンをクリックすると次の入力欄が表示されます。この例では、右に示されたデータを入力します。
3. データの入力が終了したら、[Fit] ボタンをクリックします。 [カーブフィッティングアシスタント(Curve Fitting Assistant)] の 2 番目のダイアログが表示されます。
4. このダイアログでは、データのプロット、および、多項式(Polynomial)、 スプライン(Spline)、最小二乗(Least Squares) を含む複数の種類の補間が可能です。たとえば 、 [多項式補間(Polynomial Interpolation)] セクションで [Plot] ボタンをクリックします。多項式はデータに基づいてプロットされ、補間関数が下に表示されます。
5. その補間関数またはプロットを出力するのかを選択できます。終了の際は[完了(Done)]をクリックしてください。
アシスタントの説明
これ以外のアシスタントは、以下に説明されているとおりです。一部のアシスタントはパッケージコマンドのインターフェイスです。パッケージコマンドの詳細については、パッケージコマンドを参照してください。
[バックソルバー(Back-Solver)] - 多重パラメータを含む数式について、1 つ以外の全ての変数に値を指定する事で残りの 1 つの解を求めます。また、1 つの変数の変化による式の振る舞いをプロットすることもできます。
[カーブフィッティング(Curve Fitting)] - CurveFitting パッケージのコマンドを実行するためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。データポイントを独立値および従属値として入力したり、多項式、有理関数、または、スプラインとして補間することができます。
[データ解析(Data Analysis)] - Statistics パッケージのデータ解析コマンドを実行するためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。
[数式エクスプローラ(Equation Manipulator)] - 方程式について、対話形式で一連の操作を行うためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。項をまとめる、方程式の両辺を操作する、平方を完成する、などができます。
[データインポート(Import Data)] -外部ファイルから Maple にデータを読み込むためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。
eBook パブリッシャー- eBook パブリッシャーのインターフェイスです。
[インストーラービルダー(Installer Builder)]- InstallerBuilder パッケージ用のグラフィカルユーザーインターフェイスです。これを使用して、Maple ツールボックス用のインストーラーを作成することができます。
ツールボックスについては、http://www.maplesoft.com/developers/index.aspx を参照してください。
[ライブラリブラウザ(Library Browser)]- 指定したディレクトリ内のライブラリを操作するためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。
Maplet Builder - Maplets パッケージ用のグラフィカルユーザーインターフェイスです。Maplets パッケージには、Maplet アプリケーションの作成および表示用のコマンド (ポイントアンドクリックインターフェイス) が含まれています。Maplet ビルダーでは、Maplet のレイアウト定義、要素 (Maplet の表示および機能コンポーネント) のドラッグアンドドロップ、要素に対応する動作の設定、Maplet アプリケーションの直接実行を行うことができます。Maplet ビルダーは、スタンダードワークシートインターフェイスでだけ使用できます。
[ODE アナライザー(ODE Analyzer)] - 単一の常微分方程式 (ODE) または ODE 系の数値解または記号解を得るためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。解をプロットすることもできます。
[最適化(Optimization)]- Optimization パッケージのソルバーコマンドを実行するためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。Optimization パッケージは、最適化問題の数値解を得るためのコマンドをまとめたものです。最適化問題では、場合によっては制約付きの目的関数の最小値または最大値を求めます。
[プロットビルダー(Plot Builder)]- 2 次元および 3 次元でプロット、アニメーション、対話型プロットを作成するためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。
[科学定数(Scientific Constants)]- 20 000 以上の物理定数や化学元素プロパティを含む Maple の科学定数データベースへのインターフェイスです。全ての定数は対応する単位とセットになっており、不確定や誤差を伴う場合、定数の値がどれだけ正確かを知る事ができます。
[特殊関数(Special Functions)] - Hypergeometric や Bessel, Mathieu, Heun, Legendre 等の 200 以上の特殊関数を含む Maple のデータベースへのインターフェイスです。
[単位計算(Units Calculator)] - 500 以上の計測単位間を変換するワークシートです。
Worksheet Migration - Mapleクラシックワークシート(.mws ファイル) をMaple標準ワークシート(.mw ファイル)に変換するグラフィカルユーザーインターフェイスです。
CAD Link - 対応のCADアプリケーションからモデルのプロパティを調べるためのグラフィカルユーザーインターフェイスです。Microsoft Windows でのみ利用できます。
以下の学習を支援する 40 以上の対話型チューターが用意されています。
基礎解析
微積分
多変数微積分
ベクトル解析
微分方程式
線形代数
複素変数
上記のチューターは [ツール(Tools)] から [チューター(Tutors)] を選択するとアクセスできます。図1.6 を参照してください。
図 1.6 : [ツール(Tools)] メニューからチューターにアクセス
一部のチューターは、Student パッケージからも利用できます。微分方程式 (Differential Equations) のチューター DE Plots は DEtools パッケージから利用できます。パッケージという用語の詳細については、パッケージコマンドを参照してください。
Student パッケージは、一般的な学部レベルの数学の教育および学習支援用に設計されたサブパッケージ集です。サブパッケージには、関数、計算、定理をさまざまな方法で表示する多数のコマンドが含まれています。また、重要な計算の段階的な実行をサポートします。
対話型コマンドは、Maplet 技術を使用して、概念の確認や、ポイントアンドクリックインターフェイスによる問題解決を支援します。これらのコマンドを実行すると、視覚化コマンドや計算コマンド用のグラフィカルユーザーインターフェイスを提供するチューターが表示されます。チューターの例については、図 1.7 を参照してください。
図 1.7 : [微積分(1 変数)(Calculus - Single Variable)] → [微分法(Differentiation Methods)] チューター
数学アプリ
Maple では、対話的に楽しみながら基礎解析の諸概念を学べる数学アプリを提供しています。デモにアクセスするには、[ツール(Tools)] メニューで [数学アプリ(Math Apps)] を選択します。
チューター、デモンストレーション、その他の数学教育用リソースの詳細については Maple を使用した学習 をご覧ください。
コンテキストメニューとは、呼び出した領域に適用できる動的に生成される操作メニューのことです。 コンテキストメニューを使用すると、Maple の構文を使用せずに式の計算や操作ができます。コンテキストメニューを表示するには、オブジェクト、式、または領域の上で右クリック します。コンテキストメニューは、以下に示すように、さまざまな入力領域で利用可能です :
式 - 計算、操作、プロットの実行
プロット領域 - プロットオプションの適用、プロットの操作
表 - 表のプロパティの修正
パレット領域 - パレットとパレット領域の追加と削除
テキスト領域 - 注釈の追加とテキストのフォーマット
スプレッドシート - スプレッドシートの操作
式で計算および操作を行なう場合、ドキュメント自動生成の矢印または等号で入力と出力が連結され、操作が実行されたことを示します。図 1.8 と図 1.9 を参照してください。コンテキストメニューの例を 2 つ示します。
図 1.8 : 式を右クリックすると適用可能なオプションのメニューが表示されます。
図 1.9 : プロットを右クリックするとプロットオプションが表示されます。
タスクテンプレートを使用して、以下のようなタスクを Maple で実行することができます :
数学的な計算の実行。たとえば、方程式の記号解または数値解を得る、あるいは 1 変数の関数のテイラー近似を決定するなどが可能です。
関数などの Maple オブジェクトの構築
アプリケーションなどのドキュメントの作成
それぞれのタスクには、ドキュメントに直接挿入できるコンテンツ集と説明が含まれています。コンテンツは 2 次元数学、埋め込みコンポーネント(ボタンなど)、プロットなどで構成されています。問題のパラメータを指定してからドキュメントを実行します。タスクテンプレートの例については、図 1.10 を参照してください。
図 1.10 [Browse Tasks] ダイアログ
タスクのプレビュー
Maple のタスクのプレビューは、以下の方法で表示することができます。
[ツール(Tools)] メニューから [タスク(Tasks)]、[参照(Browse)] の順に選択します。[Browse Tasks] ダイアログにタスクのリストが表示されます。
該当するタスクを簡単に見つけることができるように、タスクはテーマ別にソートされています。[Browse Task] ダイアログでは、ワークシートにタスクを挿入しなくても、タスクを表示することができます。
タスクをワークシートに挿入する
タスクをドキュメントに挿入するには以下の手順に従います。
1. [新しいワークシートに挿入(Insert into New Worksheet)] チェックボックスを選択します。
2. 次の挿入ボタンのいずれかをクリックします。
[デフォルトのコンテンツを挿入(Insert Default Content)] ボタンをクリックします。デフォルトのコンテンツが挿入されます。[オプション(Options)] ダイアログを使用してデフォルトのコンテンツレベルを設定します。作業方法については、?usingtasks で表示されるヘルプページを参照してください。
[最小限のコンテンツを挿入(Insert Minimal Content)] ボタンをクリックします。関連するアシスタントまたはチューターを立ち上げるボタンなど、コマンドおよび埋め込みコンポーネントのみが挿入されます。
[タスクをクリップボードにコピー(Copy Task to Clipboard)] ボタンをクリックします。タスクを挿入したい位置にカーソルを移動し、タスクを貼り付けます。デフォルトのコンテンツが挿入されます。この方法を使用すると、同じタスクを繰り返し挿入する作業が簡単に行えます。
注意 : それまでに挿入したタスクの履歴を表示することができます。[ツール(Tools)] メニューから [タスク(Tasks)] を選択します。その前に選択されたタスク名が [参照(Browse)] メニューに表示されます。
タスクを挿入する前に、ワークシートでタスク変数が設定されているかどうかがチェックされます。タスク変数が設定されている場合は、[タスク変数(Task Variables)] ダイアログが表示され、名前を変更することができます。Maple は、挿入したタスク内のすべての変数インスタンスに、編集済みの変数名を使用します。
デフォルトでは、[タスク変数(Task Variables)] ダイアログは名前の重複がある場合にだけ表示されます。タスク挿入時に常にこのダイアログが表示されるように設定できます。
タスクを挿入するごとに [タスク変数(Task Variables)] ダイアログを表示するには、以下の手順に従います :
1. [ツール(Tools)] メニューから [オプション(Options)] を選択します。
3. [挿入したタスク変数を表示(Show task variables on insert)] ドロップダウンメニューから [常に(Always)] を選択します。
4. 必要に応じて、[Apply to Session] または [Apply Globally] をクリックします。
パラメータの更新およびコマンドの実行
挿入されたタスクテンプレートでは、パラメータはプレースホルダー(紫色のテキストで表示)として設定するか、スライダーなどの埋め込みコンポーネントを使用して指定します。
1. パラメータの値を、プレースホルダーまたはグラフィカルインターフェイスコンポーネントを使用して指定します。次のプレースホルダーに移動するには、Tab キーを押します。
2. 以下のいずれかの操作を行って、タスク内のすべてのコマンドを実行します :
最初のタスクコマンドにカーソルを移動し、コマンドごとに繰り返し Enter キーを押して実行します。
すべてのテンプレートコマンドを選択し、ツールバーの、[選択グループを実行] アイコン をクリックします。
3. 結果を計算するボタンがテンプレートに含まれている場合は、それをクリックします。
タスクテンプレートの詳細については、?tasks で表示されるヘルプページを参照してください。
Exploration Assistant
Exploration Assistant (エクスプローラアシスタント) を使用すれば、対話型の操作で式のパラメータを変更し、結果を表示することができます。アシスタントは、少なくとも 1 つの変数またはパラメータがあれば、ほぼすべての数式またはコマンドで使用可能です。
エクスプローラアシスタントを起動するには、以下の手順に従います :
1. 式またはコマンドを入力します。
2. 式またはコマンドを右クリック (Macintosh の場合は Control を押しながらクリック) します。コンテキストメニューから、[数式エクスプローラ(Explore)] を選択します。
3. [Explore] パラメータ選択ダイアログが表示されるので、調べたいパラメータと範囲を選択します。
整数の範囲を入力すると、パラメータとして入力できるのは整数値のみです。浮動小数点の範囲を入力すると、浮動小数点値の入力が可能になります。
変数として残しておきたいパラメータがある場合は、そのパラメータで [skip] を選択します。
4. [Explore] をクリックし、エクスプローラアシスタントに進みます。アシスタントが新規のドキュメントに開きます。スライダーを使ってパラメータを変更することができます。変更すると、数式の出力が更新されるので、加えた変更を確認することができます。
5. アシスタントの操作が終了したら、結果をコピーしてドキュメントに貼り付けたり、後から使用できるように対話型ドキュメントを保存することができます。
例 8 - エクスプローラアシスタントを使用してプロットを調べる
この例では、パラメータ および の変化に伴い、 のプロットがどのように変わるかを調べます。
1. 右に示されているプロットコマンドを入力します。
2. 数式を右クリック (Macintosh の場合は Control を押しながらクリック) し、[数式エクスプローラ(Explore)] を選択します。
3. パラメータ選択のための [Explore] ダイアログで、a = 0..10.0、b = -5.0..5.0 の範囲を設定します。[floating-point computation] のチェックボックスを選択します。
4. [Explore] をクリックします。[Exploration Assistant] が新規のドキュメントに開きます。スライダーを動かし、パラメータの変化に伴いプロットがどのように変わるか確認します。
1.4 コマンド
Maple は、コマンドを入力せずに問題を解いたり結果を操作できる数多くの機能を備えていますが、コマンドセットを利用して Maple のプログラミング言語を活用すると、操作の制御性や柔軟性をさらに高めることができます。
Maple ライブラリ
コマンドは、Maple ライブラリに含まれています。ライブラリは、メインライブラリと パッケージという 2 種類に分類されています。
メインライブラリには、最もよく使用される Maple コマンドが含まれています。
パッケージには、Student Calculus、Statistics、General Relativity Theory などの分野のタスクを実行するための関連コマンドが含まれています。たとえば、Optimization パッケージには、最適化問題の数値解を得るためのコマンドが含まれています。
最上位コマンドおよびパッケージコマンドの詳細については、コマンド を参照してください。
コマンドを使用して Maple を対話的に操作する場合は、コマンドを 2-D Math 記法で入力します。コマンドと変数名は斜体で表示されます。入力されたコマンドを元に、Maple のコマンドは command(arguments) 形式に構成されます。
式を因数分解するには、次のように入力します :
式を微分するには、次のように入力します :
式を [0,2 の範囲で積分するには、次のように入力します :
式をプロットするには、次のように入力します :
Maple の最上位コマンドのリストについては、最上位コマンドを参照してください。
パッケージコマンド
パッケージ内からコマンドを利用する方法には、パッケージコマンドをロングフォームで利用する方法とショートフォームで利用する方法の 2 種類があります。
パッケージコマンドをロングフォームで利用する :
ロングフォームは、構文 package[command](arguments) でパッケージとコマンドの両方の名前を指定する方法です。
パッケージコマンドをショートフォームで利用する :
ショートフォームでは、パッケージ内のすべてのコマンドを with コマンドを使用してロードする方法で、with(package) のように指定します。パッケージ内のコマンドを複数使用している場合は、パッケージ全体をロードすることをお勧めします。with コマンドを実行すると、パッケージ内のすべてのコマンドが一覧表示されます。表示されるコマンド名を一部に制限する場合は、with(package) コマンドに続けてコロンを入力します。パッケージは、[ツール(Tools)] メニューから [Load Package]、パッケージ名の順に選択してロードする方法もあります。
パッケージのロード後は、ショートフォームの名前、つまりパッケージ名を省略し、コマンド名のみでコマンドが使用できるようになります。
Maple の最上位パッケージのリストについては、最上位パッケージを参照してください。
コマンド補完
コマンド補完 を使用すると、構文を挿入しやすくなり、Maple コマンド入力時の打ち込み量を減らすことができます。コマンド補完では、入力されたテキストに適合するすべての Maple パッケージ、コマンド、関数が表示されます。あるコマンドを呼び出す方法が複数ある場合、コマンド補完リストには適切なプレースホルダーと共にその方法がすべて表示されます。
コマンド補完を使用するには、以下の手順に従います :
1. コマンドまたはパッケージ名の先頭数文字を入力します。
2. [ツール(Tools)] → [コマンド補完(Complete Command)] を選択するか、または、ショートカットキー Esc (プラットフォームごとのショートカットキーを参照) を使用します。一意に一致する候補がある場合は、それが挿入されます。ない場合は、候補のリストが表示されます。
3. リストから該当する項目を選択します。
4. 挿入されるコマンドの一部には、紫色のテキストで表示されるプレースホルダーが含まれています。ドキュメントへの挿入後は、最初のプレースホルダーが強調表示されます。これをパラメータと置き換え、Tab キーを押して次のプレースホルダーに移動します。
方程式ラベル
方程式ラベルを使用して Maple の出力を参照することで、式の入力に必要な時間を短縮することができます。図 1.11 を参照してください。
デフォルトでは、方程式ラベルが表示されます。方程式ラベルが表示されない場合は、以下の手順に従います。
1. [ツール(Tools)] メニューから、[オプション(Options)] を選択し、[表示(Display)] タブをクリックします。[方程式ラベルを表示(Show equation labels)] のチェックボックスが選択されていることを確認します。
2. [フォーマット(Format)] メニューから、[方程式のラベル(Labels)] を選択します。[実行グループ(Execution Group)] と [ワークシート(Worksheet)] が共に選択されていることを確認します。
図 1.11 : 方程式ラベル
方程式ラベルを適用するには、以下の手順に従います :
1. 数式を入力し、Enter キーを押します。方程式ラベルは、ドキュメント内の出力の右側に表示されます。
2. 新しい実行グループで、前の実行グループの出力を参照する別の数式を入力します。
3. [挿入(Insert)] メニューから、[ラベル(Label)] を選択します。または、Ctrl+L (Macintosh の場合は Command+L) を押して、[ラベルを挿入(Insert Label)] ダイアログを表示します。[ラベルを挿入(Insert Label)] ダイアログでラベル番号を入力し、OK をクリックすると、項目がラベルで表示されます。図 1.12 を参照してください。
図 1.12 : 方程式ラベルの挿入
4. Enter キーを押し、結果を表示します。
方程式ラベルのフォーマットを変更するには、以下の手順に従います :
[フォーマット(Format)] → [ラベル(Labels)] → [ラベルの形式(Label Display)] の順に選択します。[ラベルの形式(Label Display)] ダイアログで、いずれかの番号付け方法を選択します。
必要に応じて、番号に付ける接頭辞を入力します。
図 1.13 : [ラベルの形式(Format Labels)]ダイアログ: 接頭辞の追加
[ラベルの参照(Label Reference)] メニューで、ラベル名と参照コンテンツを切り替えることができます。 カーソルを参照先の方程式ラベルに移動し、[フォーマット(Format)] → [方程式ラベル(Equation Labels)] → [ラベルの参照(Label Reference)] の順に選択します。
図 1.14 : ラベルの参照
ラベルは実行グループ内の最後の出力に関連付けられます。
方程式ラベルは、以下の項目には適用できません:
エラー、警告、情報メッセージ
表、画像、プロット、スケッチ、スプレッドシート
ドキュメントモードでは、一連のドキュメントブロックとしてコンテンツが生成されます。ドキュメントブロックにより、計算の実行に使用される構文を非表示にすることができます。非表示にすることで、問題を操作したり解いたりする上で使用されるコマンドではなく、表示される概念に集中することができます。ワークシートモードでキュメントブロックを作成し、同じ機能を実現することもできます。ドキュメントブロックは、通常折り畳まれており、Maple コードは非表示になっていますが、この領域を展開してコードを表示することも可能です。
ドキュメントブロックを作成するには、以下の手順に従います :
[フォーマット(Format)] メニューから、[ドキュメントブロックの作成(Create Document Block)] を選択します。1 つ以上の実行グループでテキストまたは計算が選択されている場合、これらの実行グループを含んだ形でドキュメントブロックが作成されます。それ以外の場合、現在の実行グループの後に、新規のドキュメントブロックが作成されます。詳細については次の例を参照してください。
ドキュメントブロック領域は、ドキュメントの左側のペインに沿った縦のバーに、マーカーで示されます。図 1.15 を参照してください。ドキュメントブロックの境界に加えマーカー (アイコン) は、ドキュメントに注釈、ブックマーク、数値のフォーマットなどの非表示の属性があることを示します。
マーカーを有効にするには、以下の手順に従います :
[表示(View)] メニューから [マーカー(Marker)] を選択します。図1.15 を参照してください。
図 1.15 : ドキュメントブロックのマーカー
ドキュメントブロックのコードを表示するには、以下の手順に従います :
1. 展開するドキュメントブロックの上にカーソルを移動します。
2. [表示(View)] メニューから [ドキュメントブロックを展開(Expand Document Block)] を選択します。
図 1.16 : ドキュメントブロックの展開
ドキュメントブロックを展開すると、計算の実行に使用した Maple コマンドを画面上で確認できるようになります。図 1.16 では solve コマンドが使用されたことがわかります。
また、赤色のプロンプト ( > ) が元の式と solve コマンドの前に表示されています。ドキュメントブロック領域外へのコマンド入力は、この入力領域に行われます。入力領域を挿入するには、ツールバーメニューの ボタンをクリックします。
図 1.16 では、式を参照するために方程式ラベルが使用されています。詳細については、方程式ラベルを参照してください。
ドキュメントブロックを折り畳むには、以下の手順に従います :
ドキュメントブロック内にカーソルを置き、[表示(View)] → [ドキュメントブロックを折り畳む(Collapse Document Block)] の順に選択します。
ドキュメントブロックを展開するこのプロセスを使用して、ドキュメントブロック内の Maple コマンドを表示したり、編集したりすることができます。
表示を変更するには、以下の手順に従います :
ドキュメントブロックを折り畳んだときに表示させたい入力および出力部分を指定することができます。ドキュメントブロック内の各実行グループで、入力または出力のどちらを表示させるか選択することが可能です。
実行グループにカーソルを移動します。
[表示(View)] メニューから、[入出力表示の切り換え(Toggle Input/Output Display)] を選択します。
また、出力をインラインで表示するか、新しい行の中央に表示するかを選択することもできます。
[表示(View)] メニューから、[ドキュメントの出力をインラインに出力(Inline Document Output)] を選択します。
例 9 - ワークシートモードでドキュメントブロックを作成する
ワークシートモードでは、コマンドを使用してコンテンツを作成し、ドキュメントブロックを使って表示する情報量を選択することができます。
テキストと 2-D Math 入力および出力を使用して次の文を入力するには、以下の手順に従います :
The answer to is .
1. 入力プロンプトで [テキスト] アイコン をクリックし、テキストを入力できるようにします。「The answer to」と入力します。注意 : 上記の説明はワークシートモードの場合です。
2. 入力プロンプトのアイコン をクリックし、Maple コマンドを入力できるようにします。 と入力し、Enter キーを押してコマンドを実行します。
3. もう一度 [テキスト] アイコンをクリックして、残りのテキスト「is」 を入力し、もう一度入力プロンプトのアイコンを挿入します。文が正しく表示されるように、テキストの周囲に十分な余白があるか確認します。
4. value コマンドと方程式ラベルを使用して、同じ出力をもう一度表示します。この作業を行うと、1 つのコマンドの入力と出力の間にテキストを挿入できるようになり、実質上 2 つのコマンドになります。
右に示されているように、コマンドを入力し、実行します。
5. 最後の実行グループで [テキスト] アイコンをクリックし、ピリオドを入力して文の入力を終了します。
6. 文全体を選択し、[フォーマット(Format)] メニューから、[ドキュメントブロックを作成(Create Document Block)] を選択します。デフォルトでは、テキストと出力のみが表示され、出力は新しい行の中央に表示されます。
7. テキストと出力を一行に表示するには、まず、カーソルをドキュメントブロックに移動します。[表示(View)] メニューから、[ドキュメントの出力をインラインに出力(Inline Document Output)] を選択します。
8. 最初の式で出力の代わりに入力を表示するには、まず、最初の式にカーソルを移動します。 [表示(View)] メニューから、[入出力表示の切り換え(Toggle Input/Output Display)] を選択すると、最初の領域でだけ入力が表示されるようになります。
1.5 Maple のヘルプシステム
Maple プログラムには、約 5000 ページのリファレンスで構成されるカスタムヘルプシステムが装備されています。このヘルプシステムは Maple コマンドの構文や Maple 機能を調べる際に非常に便利です。
ヘルプシステムの利用
ヘルプシステムにアクセスするには、以下の方法があります :
[ヘルプ(Help)]メニューから、[Maple ヘルプ(Maple Help)]を選択します。
ツールバーの をクリックします。
特定の単語についてヘルプを表示するには、以下の手順に従います:
ドキュメントで、ヘルプを表示したい単語に挿入位置を置きます。[ヘルプ(Help)] メニューから、[入力文字についてのヘルプ(Help on ...)] を選択します。または、F2 キー (Macintosh の場合は、Control + ?) を押してコンテキストに応じたヘルプを表示します。
ドキュメントで ?topic 書式のコマンドを実行します。たとえば、?LinearAlgebra のように入力して Enter キーを押します。
Maple のヘルプシステムが別ウィンドウで表示されます。このウィンドウは、2 つのペインで構成されています。左側のペインには、検索を開始するための [ヘルプナビゲータ(Help Navigator)] が表示されます。右側のペインには、特定のヘルプページなどの最終的な検索結果が表示されます。
図 1.17 : ヘルプページの例
Maple の各ヘルプページには、コマンドの呼び出しシーケンス、パラメータ、使用方法が表示されます。一部のヘルプページには、コマンド例および関連するヘルプページおよび辞書の定義へのハイパーリンクが表示されます。ヘルプページへのハイパーリンクは緑色、辞書の定義へのハイパーリンクは赤褐色で表示されます。
[ヘルプナビゲータ(Help Navigator)] の使用
[ヘルプナビゲータ(Help Navigator)]には、トピックやテキストに応じた検索フィールドが表示されます。[コンテンツのテーブル(Table of Contents)] タブをクリックすると、ヘルプシステムのすべてのトピックリストが表示されます。
ヘルプシステムで検索を行うには、以下の手順に従います :
1. 左側のペインで、検索フィールドに文字列を入力します。
2. デフォルトでは、トピック検索が行われます。テキスト検索を行うには、[テキスト(Text)] のラジオボタンを選択します。
3. 用語を入力し、[検索(Search)] をクリックします。
[トピック(Topic)] を指定すると、一致の度合いを基準としてソートされたトピックのリストが表示されます。[テキスト(Text)] を指定すると、キーワードの出現頻度を基準として検索したトピックのリストが表示されます。すべてのリソースを検索するか、[リソース(Resources)] ドロップダウンメニューから特定のリソース (ヘルプページ、タスク、Mapleの数学/エンジニアリング辞書、チュートリアルまたはマニュアル) だけで定義を検索するかを指定することができます。検索結果は、左側のペインの [検索結果(Search Results)] タブにリストで表示されます。[コンテンツのテーブル(Table of Contents)] タブをクリックすると、ヘルプシステムのすべてのトピックリストが表示されます。
以下のアイコンのいずれかが表示されたトピックをクリックすると、それに対応した候補が右側のペインに表示されます。各アイコンの説明を表 1.9 に示します。
表 1.9 : ヘルプページのアイコン
[コンテンツのテーブル(Table of Contents)] タブの [フォルダ] アイコンは、そのトピックを展開してサブトピックを表示できることを示します。
[疑問符] アイコンが表示されたトピックをクリックすると、対応するヘルプページが右側のペインに表示されます。
[WS] アイコンは、サンプルワークシートを示します。サンプルワークシートは、ワークシートウィンドウの新しいタブに表示されます。
[D] アイコンは、定義を示します。選択すると関連する辞書の定義が右側のペインに表示されます。
[T] アイコンはタスクテンプレートを示します。選択すると関連するタスクテンプレートが右側のペインに表示されます。
[M] アイコンは、マニュアルを示します。マニュアルは Maple ドキュメントの新規タブに表示されます。
ヘルプページをドキュメントとして表示する
ヘルプページでは、例題を実行することはできません。
Maple のヘルプシステムでは、ヘルプページを実行可能なドキュメントとして開くことができます。
ヘルプページをドキュメントとして表示するには、以下の手順に従います :
ヘルプシステムの右側のペインにヘルプページを表示し、[表示(View)] メニューから [ワークシートとしてページを開く(Open Page as Worksheet)] を選択します。新しいワークシートウィンドウが表示されます。
または、ヘルプシステムのツールバーで [ワークシートに現在のヘルプページを開く(open current help page in a worksheet window)] アイコンをクリックします。
2-D Mathで例題を表示する
ほとんどのヘルプページでは、1-D Math (Maple 入力) と 2-D Math モードのどちらで例題を表示するか選択が可能です。デフォルトでは、1-D Mathで表示されます。
2-D Math モードに変更するには、以下の手順に従います :
ヘルプシステムで、以下の操作を行います :
[表示(View)] メニューから、[例を 2D-Math で表示する(Display Examples with 2D math)] チェックボックスを選択または解除します。
[2-D Math] アイコン をクリックします。
注意 : ヘルプページでの入力の中には、どちらのモードを選択したかにかかわらず、1-D Math で表示されるものがあります。Maple プロシージャ、および、その他の 1-D Math での入力が最適なコードの場合です。詳細については、?helpnavigator で表示されるヘルプを参照してください。
例題のコピー
ページ全体をドキュメントとして表示する代わりに、[Examples] セクションのみをドキュメントにコピーすることができます。
例題をコピーするには、以下の手順に従います :
1. ヘルプシステムの右側のペインにヘルプページを表示し、[編集(Edit)] メニューから [例題のコピー(Copy Examples)] を選択します。
2. [ヘルプナビゲータ(Help Navigator)] を閉じるか最小化して、ドキュメントに戻ります。
3. ドキュメントで、例題を貼り付ける場所にカーソルを移動します。
4. [編集(Edit)] メニューから、[貼り付け(Paste)] を選択します。ヘルプページの [Examples] セクションが、ドキュメント内で実行可能なコンテンツになります。
1.6 利用可能なリソース
Maple の作業では、さまざまなリソースを利用することができます。
Maple ヘルプシステムから利用可能なリソース
ヘルプページ
ヘルプシステムを使用すると、特定のトピック、コマンド、パッケージまたは機能に関する情報を検索できます。詳細については、Maple のヘルプシステムを参照してください。
辞書
5000 以上の数学用語とエンジニアリング用語、および 300 以上の図とプロットが掲載されています。
1. [ヘルプ(Help)] メニューから、[Mapleヘルプ(Maple Help)] を選択します。
2. 検索語を入力します。問い合わせ内容に一致した辞書項目が、左側のペインに アイコンに続いて表示されます。
チュートリアルおよび Maple Portal
The Maple Portal には、はじめて Maple を使うユーザーからもっと高度なチュートリアルを探しているユーザーまで、あらゆる Maple ユーザーのための資料があります。Maple Portal にはまた、学習者、数学教師およびエンジニアのためのセクションがあります。Maple Portal には以下の項目が含まれています:
基本的な疑問に回答する How Do I(教えてください)... トピック
はじめて Maple を使うユーザーのための基本情報からプロット、データの操作、対話型アプリケーションの開発まで幅広いトピックの概要が説明されているチュートリアル
学習者、数学教師、エンジニア向けの専門的な情報ポータルへのリンク
ポータルは、[ヘルプ(Help)] メニュー ([ヘルプ(Help) → [マニュアル、リソース、その他(Manuals, Resources, and More)] → [Maple Portal]) から利用できます。
アプリケーションおよびサンプルワークシート
アプリケーション
サンプルアプリケーションは、Maple を使用して問題を解き、手順を記述する方法を説明するアプリケーションです。一部のアプリケーションでは、実行可能なアニメーションを入力または挿入することができますが、基本的には説明を目的としています。以下のトピックが含まれています:DC モーター制御の設計、デジタルフィルタ設計、周波数領域でのシステム同定、調和振動、画像処理、CAD システムを用いたラジエーターの設計。
サンプルワークシート
サンプルワークシートは、実行可能なドキュメントです。構文の使用や Maplet アプリケーションの呼び出しにより、複雑な問題を簡単に解いて視覚化する方法を説明します。サンプルワークシートは、必要に応じてコピーし修正することができます。トピックとして、代数、微積分、接続性、離散数学、一般数学、一般記号計算、積分変換などが含まれています。
[ヘルプ(Help)] メニューから、[ツアー、マニュアル、その他(Manuals, Dictionary, and more) ] 、[アプリケーションと例題(Applications and Examples)] の順に選択します。
マニュアル
Maple からは、『Maple プログラミングガイド』およびこのマニュアルを含むすべての Maple マニュアルが利用可能です。例題の実行、他のドキュメントへのコンテンツのコピー、Maple ヘルプシステムを使用したコンテンツ検索が可能です。
[ヘルプ(Help)] メニューから、[マニュアル、リソース、その他(Manuals, Resources, and more)] 、[マニュアル(Manuals)] の順に選択します。
タスクを簡単に実行するための、プレースホルダー付きコマンドのセットです。詳細については、タスクテンプレートを参照してください。
[ツール(Tools)] メニューから、[タスク(Tasks)]、[参照(Browse)]の順に選択します。
Maple ツアーとクイックリソース
Maple ツアー
[Maple tour] は、以下のトピックについての対話型セッションで構成されています:
[Ten Minute Tour]、[Numeric and Symbolic Computations]、[Matrix Computations]、[Differential Equations]、[Statistics]、[Programming and Code Generation]、[Units and Tolerances]、
[Education Assessment with Maple T.A.]
[ヘルプ(Help)] メニューから [Maple ツアー(Take a Tour of Maple)] を選択します。
クイックヘルプとクイックリファレンス
[クイックヘルプ] ダイアログは、重要なコマンドおよび概念のリストです。
[ヘルプ(Help)] メニューから、[クリックヘルプ(Quick Help)] を選択します。または、F1 を押します。詳細については、[クイックヘルプ(Quick Help)]で該当する項目をクリックしてください。
クイックリファレンス (Quick Reference) は、新規ユーザー向けのコマンド表および情報を別ウィンドウで表示します。詳細を説明するヘルプページへのハイパーリンクが含まれています。
[ヘルプ(Help)] メニューから、[クイックリファレンス(Quick Reference)] を選択します。または、Ctrl + F2 (Macintoshの場合は Command + F2) を押します。
Web サイト上のリソース
ユーザウェルカムセンター
ユーザウェルカムセンター(Welcome Center) は、主要なリソースのすべてを 1 つの中核的なサイトから Maplesoft のユーザーに提供するための Maple Web サイトです。ウェルカムセンターからはサンプルアプリケーションの表示、ユーザーフォーラムへの参加、限定プレミアムコンテンツの利用が可能で、Podcast の視聴もできます。さらに、サポートサービスの利用、トレーニングビデオの表示、ユーザーマニュアルのダウンロードなどさまざまな利用法があります。
このサイトにアクセスするには、ここをクリックします。
スチューデントヘルプセンター
スチューデントヘルプセンター(Student Help Center) は、[Maple Student Forum]、[Online Math Oracle]、[Training Video]、[Math Homework Resource Guide] を提供します。
ティーチャーリソース センター
ティーチャーリソース(Teacher Resource Center) は、ユーザーの教育体験を Maple で最大限に活用できるように設計されています。サンプルアプリケーション、教材、トレーニングビデオ、ホワイトペーパー、eBooks、Podcast やさまざまな演習ヒントなどが用意されています。
アプリケーション センター
数学、教育、科学、エンジニアリング、コンピュータサイエンス、統計/データ解析、金融、通信、グラフィックなどに関連する無償のアプリケーションを提供する、Maple ウェブサイトのリソースです。多数のアプリケーションの翻訳版が利用可能です(フランス語、スペイン語、および、ドイツ語)。
無料のコース課程や Maple のアドオンパッケージおよびコースを提供する、Education PowerTools と Research PowerTools の検索も可能です。PowerTools は、専門分野における研究用としての Maple の設定を支援するため、各分野の専門家が開発したものです。
アプリケーションセンターにアクセスするには、ここをクリックします。
Education PowerTools サイトにアクセスするには、ここをクリックします。
Research PowerTools サイトにアクセスするには、ここをクリックします。
トレーニング
Maplesoft は、包括的なトレーニング支援教材セットを提供しています。全種類のトレーニングビデオ、トレーニングセミナーの映像、ダウンロード可能なマニュアルなど、Maplesoft 製品を最大減に活用するためのあらゆるオプションが利用できます。さらに、専門家や製品購入を検討中のユーザーなど、どのようなユーザーでも習得レベルや組織に応じてカスタムトレーニングセッションが利用できます。
Maplesoft トレーニングにアクセスするには、ここをクリックします。
ユーザー同士で Maple や関連製品の体験やテクニックを共有したり、意見を交換するための専門の Web コミュニティです。また、数学や計算に関する一般向けのトピックについても掲載します。
すべての Maple ヘルプページはオンラインで利用可能です。
テクニカルサポート
FAQ、ダウンロード、サービスパック、ディスカッショングループへのリンク、技術サポートへの要望送信フォームを提供する Maple の Web サイトおよびリソースです。
すべてのリソースのリストについては、?MapleResources で表示されるヘルプページを参照してください。
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