LinearAlgebra パッケージの紹介
使い方
LinearAlgebra[function](arguments)
function(arguments)
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説明
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LinearAlgebra パッケージは、計算線形代数を行うための、有効で強力なルーチンの集まりです。
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上三角行列、下三角行列、単位三角行列、帯行列およびその他様々なものと同様に、フル長方行列および疎行列は、データ構造のレベルで完全にサポートされています。さらに、symmetric (対称)、skew-symmetric (交代)、hermitian (エルミート)、skew-hermitian (歪エルミート) は、ストレージを減らしアルゴリズム間で選択するために適切に用いられる、Maple が識別できる修飾語です。
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次のデータタイプを効率よく扱うことが可能です:ハードウェア浮動小数点数 (実数および複素数)、様々なサイズのハードウェア整数、任意精度の浮動小数点数 (実数および複素数)、一般の記号式。外部ルーチンとの互換性を増すため、行列は C または Fortran の命令として保存することが可能です。
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LinearAlgebra パッケージは、略式の使用とプログラミング的使用という、異なる使用形態に応じて便利に用いられるように設計されています。このため、このパッケージには、(ときに効率を犠牲にして) 簡単な略式の用途のために設計された関数や記号と、(ときに使いやすさを犠牲にして) 最大限の効率を得るために設計されたいくつかの関数があります。このように、大学 1 年の講義での用途から工業用の本格的な用途まで、それぞれの使用法に必要とされる性質の違いを強調して、LinearAlgebra パッケージの機能を容易に使い分けることができます。
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LinearAlgebra パッケージは、サブパッケージ Modular を含んでいます。このサブパッケージでは、Z/m (ここで整数の母数 m は正の範囲にある) についての密な線形代数の計算を実行するための、効果の高いプログラマー用ツールの集まりが提供されています。詳細な情報については、LinearAlgebra[Modular] を参照して下さい。
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LinearAlgebra パッケージ関数へのアクセス
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LinearAlgebra パッケージ内にある各関数は、コマンドの呼び出し手順において、関数名の長い形と短い形のいずれを用いてもアクセスが可能です。
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LinearAlgebra パッケージ内にある関数は、マンドの呼び出し手順において、常に関数名の長い形によるアクセスが可能です。
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例えば、帯行列は、次の長い形の呼び出し手順を用いて構成することが可能です。
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LinearAlgebra[BandMatrix](arguments)
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関数名の長い形は、その関数の短い形が with(LinearAlgebra, function) で事前に定義されていない場合や、パッケージ関数の全ての短い形が with(LinearAlgebra) で事前に定義されていない場合に必要となります。さらに、現在の Maple セッション内の他のオブジェクトで、LinearAlgebra パッケージ内の関数と同じ名前が使用されている場合、LinearAlgebra['function'](arguments) というような未評価にする引用符を用いることで、LinearAlgebra 関数にアクセスすることが可能となります。
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LibraryTools パッケージの実行の基礎となるのはモジュールであるため、パッケージから関数にアクセスする際には、LinearAlgebra:-function の形を用いることも可能です。記号 :- はその右辺を評価しないため、この形では未評価にする引用符を使用する必要がありません。ユーザが作成するプログラム内から LinearAlgebra ルーチンにアクセスする際には、この記号の使用を推奨します。これでユーザがプログラム文全体で予想したとおりの実行が得られるでしょう。詳細については、module および LinearAlgebra パッケージによるプログラミング を参照して下さい。
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特定の LinearAlgebra 関数の短い形は、with(LinearAlgebra, function) が入力された後に、現在の Maple のセッション中で使用が可能になります。現在の Maple のセッション中で、全ての LinearAlgebra 関数の短い形を使用するためには、with(LinearAlgebra) コマンドを最初に入力して下さい。
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例えば、帯行列を次のような短い形の呼び出し手順を用いて構成することが可能です(with(LinearAlgebra) が既に入力されているものと仮定します)。
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LinearAlgebra パッケージ内にある関数に関するヘルプの参照方法
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特定の LinearAlgebra 関数に関するヘルプを表示するためには、次のコマンドのうちのいずれかを入力します (ここで function は上記の一覧から選択した名前を表す)。
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?function (この場合、function は Maple で固有の名前でなくてはなりません。)
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