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6 MapleSim チュートリアル
この章の内容は以下のとおりです:
チュートリアル 1: ギアボックス付き DC Motor のモデリング
チュートリアル 2: ケーブル張力コントローラのモデリング
チュートリアル 3: 非線形ダンパーのモデリング
チュートリアル 4: 平面スライダクランク機構のモデリング
6.1 チュートリアル 1: ギアボックス付き DC Motor のモデリング
このチュートリアルでは、DC motor モデルを拡張するために、以下のタスクを実行します:
1. DC motor のモデルにギヤボックスを追加します。
2. ギヤボックス付き DC motor のモデルをシミュレートします。
3. DC motor コンポーネントをグループ化し、サブシステムにします。
4. グローバルパラメータを、モデルに代入します。
5. 信号ブロックコンポーネントと PI コントローラをモデルに追加します。
6. 変更した DC motor モデルにさまざまな条件を与えてシミュレートします。
DC Motor モデルにギヤボックスを追加する
この例では、1-D メカニカルライブラリから ideal gearbox コンポーネント、線形バネおよびダンパー付きの backlash コンポーネント、inertia コンポーネントを追加し、それらを接続してギヤボックスを作成します。
1. Libraries タブで、例題パレット、Tutorial メニューの順に展開し、Simple DC Motor の例を開きます。
2. 以下のタスクを実行します:
1-D メカニカル → 回転 → Bearings and Gears メニューから、Ideal Gear コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、Inertia コンポーネントの右側に配置します。
1-D メカニカル → 回転 → Springs and Dampers メニューから、Elasto-Backlash コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、Ideal Gear コンポーネントの右側に配置します。
1-D メカニカル → 回転 → Common メニューから、もう 1 つ Inertia コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、Elasto-Backlash コンポーネントの右側に配置します。
モデルワークスペースにコンポーネントをドラッグし、配置するには、選択ツール を使用します。
3. 各コンポーネントを下の図のように接続します。
4. モデルワークスペースで、Ideal Gear コンポーネントをクリックします。
5. Inspector タブで、速度伝達比を 10 に変更し、Enter を押します。
6. ほかのコンポーネントに以下のパラメータ値を指定します:
Elasto-Backlash コンポーネントの b フィールドについては、総合バックラッシュの値を 0.3 rad に変更します。d フィールドについては、減衰定数を に変更します。
1 つ目の Inertia コンポーネント () の J フィールドについては、慣性モーメントの値を 10 kg に変更します。
Step ソースの height フィールドについては、高さの値を 100 に変更します。
ギヤボックス付き DC Motor モデルのシミュレーション
1. モデルワークスペースから、既存のプローブを削除します。
2. モデルワークスペースツールバーのプローブボタン ( ) をクリックします。
3. マウスポインタを Elasto-Backlash コンポーネントと 2 つ目の Inertia コンポーネント () を接続するライン上に動かします。ラインが強調表示されます。
4. ラインを 1 回クリックし、次にプローブをクリックして配置します。
5. モデルワークスペースで、プローブを選択します。
6. 角度 () 、速度 (w) 、加速度 (a) 、トルク () の値をシミュレーショングラフに含めるために、Inspector で、Angle、Speed、Acceleration、Torque を選択します。
7. モデルワークスペースで、空白部分をクリックします。
8. Inspector タブで、 パラメータに 10 秒を設定し、Enter を押します。
9. メインツールバーのシミュレーションボタン ( ) をクリックします。シミュレーションが終了すると、下のグラフが表示されます。
DC Motor コンポーネントをグループ化してサブシステムを作成する
1. 選択ツール ( ) を使用し、すべての電気コンポーネントと 1 つ目の inertia コンポーネントを囲む四角形を描きます。
2. Edit メニューから、Create Subsystem を選択します。
3. Create Subsystem ダイアログボックスに DC motor と入力します。
4. OK をクリックします。DC motor を表す白いブロックがモデルワークスペースに表示されます。
ヒント:サブシステム内のコンポーネントを表示するには、モデルワークスペースで DC motor サブシステムをダブルクリックします。モデルのトップレベルを表示するには、navigation ツールバーの Main ボタンをクリックします。
グローバルパラメータをモデルに代入する
グローバルパラメータを定義し、その値を変数としてモデル内の複数のコンポーネントに代入することができます。
1. Navigation ツールバーで、Main をクリックしてモデルのトップレベルを表示します。
2. Navigation ツールバーで、パラメータエディタボタン ( ) をクリックしてパラメータエディタ表示に切り替えます。
3. Main サブシステムの標準設定テーブルの1 行目に、その名前が R のパラメータを定義し、Enter を押します。
4. デフォルト値に 24 を指定し、説明として Global resistance variable を入力します。
5. テーブルの 2 行目に、その名前が J のパラメータを定義し、Enter を押します。
6. デフォルト値に 10 を指定し、説明として Global moment of inertia value を入力します。
7. ダイアグラム表示に切り替えるには、navigation ツールバーで、ダイアグラム表示ボタン ( ) をクリックします。新しいパラメータの R と J が、Inspector タブの一番下に追加表示されます。
これで、これらのパラメータ値をモデル内の他のコンポーネントに代入することができます。
8. Navigation ツールバーで、パラメータエディタボタン ( ) をクリックします。
9. コンポーネントテーブルで、moment of inertia (慣性モーメント) パラメータ値のフィールドに J を入力し、Enter を押します。
これで moment of inertia パラメータは、グローバルパラメータ J の数値 (この例では 10) を受け継ぎます。
10. ダイアグラム表示に切り替え、DC Motor サブシステムをダブルクリックします。
11. Navigation ツールバーのパラメータエディタボタン ( ) をクリックします。
12. コンポーネントテーブルで、transformation coefficient (変換係数) 値のフィールドに を入力し、Enter を押します。
注意:この値は、変換係数の近似値です。
13. コンポーネントテーブルで、resistance (抵抗) パラメータ値のフィールドに R を入力し、Enter を押します。
14. ダイアグラム表示に切り替え、モデルのトップレベルを表示します。
15. モデルを DC_Motor2.msim という名前で保存します。
入出力値の変更
この例では、モデルの入出力値を変更し、さまざまな条件でシミュレーションを実行します。
1. Libraries タブ下の 1-D メカニカル → 回転 → Sensors メニューから、Angular Velocity Sensor コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、ギヤボックスコンポーネントの下部に配置します。
2. Angular Velocity Sensor コンポーネントを右クリック (Macintosh® では Control クリック) し、Flip Horizontal を選択します。
3. Step ソースと DC Motor サブシステムの間の接続ラインを削除します。
4. 信号ブロック → コントローラメニューから、PI コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、DC Motor サブシステムの左側に配置します。
5. 信号ブロック → 数学 → Operators メニューから、Feedback コンポーネントをモデルワークスペースに追加し、PI コンポーネントの左側に配置します。
6. 各コンポーネントを下の図のように接続します :
垂線を描くには、接続ラインを引いているときに、モデルワークスペース内の 1 点でクリックしてその点までの線分を確定し、そこからマウスカーソルを別の方向に動かし、次の線分を描きます。
7. モデルワークスペースで、PI コンポーネントをクリックします。
8. Inspector タブで、k フィールドに gain (利得) の 20 を、T フィールドに time constant (時定数) の 3 秒を指定します。
9. モデルのシミュレーションを再度実行します。シミュレーションが終了すると、下のグラフが表示されます。
10. モデルを DC_Motor3.msim という名前で保存します。
6.2 チュートリアル 2: ケーブル張力コントローラのモデリング
このチュートリアルでは、DC motor の例を拡張して、あらかじめ定義された力で張られるケーブルをモデリングします。張力は Constant ソースで定義され、PI コントローラによって、モーターを駆動する電圧が与えられます。ここでは、以下のタスクを実行します:
1. ケーブル張力コントローラのモデルを作成します。
2. コンポーネントのプロパティを指定します。
3. ケーブル張力コントローラのモデルをシミュレートします。
ケーブル張力コントローラのモデルを作成する
この例では、1-D メカニカルの回転および平行移動コンポーネントを使用して、ケーブル張力コントローラのモデルを作成します。また、コンポーネントをグループ化して Gear サブシステムにし、サブシステムにポートを追加します。
1. 前のチュートリアルで作成した DC_Motor3.msim ファイルを開き、Cable_Tension.msim という名前で保存します。例題 → Tutorial パレットの DC Motor with PI Control の例を開いて使用することもできます。
2. Elasto-Backlash コンポーネントと Inertia コンポーネントを接続するラインに追加されている Probe3 を削除します。
3. Angular Velocity Sensor コンポーネントとその接続ラインを削除します。
4. Elasto-Backlash、Ideal Gear、Inertia コンポーネントを選択し、グループ化して、サブシステム Gear Components にします。
5. モデルワークスペースに以下のコンポーネントを追加します:
1-D メカニカル → 回転 → Bearings and Gears メニューから、Ideal Rotation to Translation Gear コンポーネントを追加し、Gear Components サブシステムの右側に配置します。
1-D メカニカル → 平行移動 → Sensors メニューから、Force Sensor コンポーネントを追加し、Ideal Rotation to Translation Gear コンポーネントの右側に配置します。
1-D メカニカル → 平行移動 → Springs and Dampers メニューから、Translational Spring コンポーネントを追加し、Force Sensor コンポーネントの右側に配置します。
1-D メカニカル → 平行移動 → Common メニューから、Translational Fixed コンポーネントを追加し、Translational Spring コンポーネントの右側に配置します。
6. モデルワークスペース内の Translational Fixed コンポーネントを右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Rotate Counterclockwise を選択します。
7. Step ソースを削除し、信号ブロック → ソース → Real メニュー下の Constant ソースに置きかえます。
ヒント : Constant ソースは、未接続のラインエンドにドラッグすると、接続することができます。
8. Gear Components サブシステムをダブルクリックします。次に、このサブシステムを別のコンポーネントに接続するためのポートを追加します。
9. Inertia コンポーネントのマイナス (白) フランジをクリックし、マウスカーソルをサブシステムのコンポーネントを囲む境界線にドラッグします。
10. ラインを 1 回クリックします。サブシステムのポートがライン上に追加されます。
11. Navigation ツールバーで、Main をクリックしてモデルのトップレベルを表示します。
12. 各コンポーネントを下の図のように接続します。
コンポーネントプロパティの指定
1. モデルワークスペース内の Gear Components サブシステムをダブルクリックします。
2. このサブシステムコンポーネントに以下のパラメータ値を指定します:
Ideal Gear コンポーネントについては、transmission ratio (伝動比) を 0.01 に変更します。
Inertia コンポーネントについては、moment of inertia (慣性モーメント) を 0.1 に変更します。
3. Navigation ツールバーで、Main をクリックしてモデルのトップレベルを表示します。
4. ほかのコンポーネントに以下のパラメータ値を指定します :
Translational Spring コンポーネントの c フィールドについては、spring constant (バネ定数) の値を に変更します。
PI コントローラについては、 T の値を 0.1 s に変更します。
Constant ソースの k フィールドについては、constant output (一定出力) の値を 77.448 に変更します。
ケーブル張力コントローラのシミュレーション
1. プローブボタン ( ) をクリックします。
2. Feedback コンポーネントと PI コンポーネントを接続するラインをクリックします。次にプローブをクリックして配置します。
3. モデルワークスペースで、プローブを選択します。
4. Inspector タブで、物理量 Real を選択し、名前を Error に変更します。
5. 物理量 Real を計測する、プローブをもう 1 つ PI コンポーネントと DC motor サブシステムを接続するラインに追加します。物理量の名前を Controller に変更します。
6. モデルワークスペースで、空白部分をクリックします。
7. Inspector タブで、 の値に 5 秒を指定し、stiff solver オプションが true に設定されていることを確認します。
8. メインツールバーで、シミュレーションボタン ( ) をクリックします。シミュレーションが終了すると、下のグラフが表示されます。
9. ファイルを CableTension.msim という名前で保存します。
6.3 チュートリアル 3: 非線形ダンパーのモデリング
このチュートリアルでは、線形バネ付きの非線形ダンパーをモデリングします。このチュートリアルは、前のチュートリアルで説明した概念をベースにしています。ここでは、以下のタスクを実行します:
1. 微分方程式で定義されたカスタムのバネダンパーを生成します。
2. 入力信号としてカスタムの damping coefficient (減衰係数) 値を与えます。
3. 線形バネ付き非線形ダンパーのモデルを作成します。
4. 変数をサブシステムに代入します。
5. 線形バネ付き非線形ダンパーのモデルをシミュレートします。
カスタムのバネダンパーを生成する
MapleSim では、数学モデルに基づくカスタムコンポーネントを作成することができます。一般的には、コンポーネントの方程式およびポートを定義し、そのコンポーネントを MapleSim で使用できるようにします。しかし、このチュートリアルでは、事前に定義された微分方程式を用いてサンプルカスタムコンポーネントを生成します。
1. 新しい MapleSim ドキュメントを開きます。
2. メインツールバーのテンプレートボタン ( ) をクリックします。
3. 参照... をクリックします。
4. Browse Templates ダイアログボックスで、Component Templates フォルダを開きます。
5. NonLinearMSD.mw ファイルを選択し、Use Template をクリックします。
6. Attachment フィールドに、NonLinearMSD と入力します。
7. Create Attachment をクリックします。Maple が起動し、カスタムコンポーネントテンプレートが開きます。
8. カスタムコンポーネントを生成するために、ワークシートの下部に配置されている Generate MapleSim Component をクリックします。
MapleSim では、NonLinearMSD コンポーネントは MapleSim ウィンドウ左側の Project タブ下の Definitions パレットに表示されます。
このコンポーネントは、後ほどこのチュートリアルの中で使用します。
減衰係数値を与える
モデルに追加した 補間テーブルコンポーネントにカスタム値を与えることができます。この例では、外部ファイルで減衰係数値を与えます。
1. Microsoft® Excel® スプレッドシート (.xls) またはカンマ区切りファイル (.csv) のいずれかを作成して、下の値を入力します:
1 列目はダンパーの相対変位で、2 列目は減衰係数値です。
2. ファイルを DamperCurve.xls または DamperCurve.csv という名前で保存します。
3. MapleSim で、Project タブ下の Attachments パレットを展開します。
4. Data Sets を右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Attach File を選択します。
5. 前に作成した Excel スプレッドシートまたは .csv ファイルを探して選択し、Attach... をクリックします。これで、データセットを含むファイルがモデルに添付されます。このファイルは次のタスクで使用します。
非線形ダンパーモデルの作成
1. Definitions パレットから、NonLinearMSD コンポーネントをモデルワークスペースにドラッグします。
2. モデルワークスペースに以下のコンポーネントを追加します:
信号ブロック → 数学 → Operators メニューから、Gain コンポーネントを追加し、NonLinearMSD コンポーネントの上部に配置します。
信号ブロック → ソース → Real メニューから、Constant コンポーネントを追加し、NonLinearMSD コンポーネントと Gain コンポーネントの間に配置します。
信号ブロック → 補間テーブルメニューから、1D Lookup Table コンポーネントを追加し、Gain コンポーネントの左側に配置します。
1-D メカニカル → 平行移動 → Sensors メニューから、Position Sensor コンポーネントを追加し、1D Lookup Table コンポーネントの左側に配置します。
4. モデルワークスペースに以下のコンポーネントを追加します:
1-D メカニカル → 平行移動 → Common メニューから、Translational Fixed コンポーネントを追加し、反時計回りに回転させて NonLinearMSD コンポーネントの右側に配置します。
同じメニューから、Mass コンポーネントと Force コンポーネントを追加し、Position Sensor コンポーネントの左側に配置します。
信号ブロック →ソース → Real メニューから、Step ソースを追加します。
5. 各コンポーネントを下の図のように接続します。
6. モデルワークスペースで、1D Lookup Table コンポーネントを選択します。Inspector タブ下の data ドロップダウンメニューに、モデルに添付されているすべてのドキュメントが一覧表示されます。
7. 前のタスクで作成した、DamperCurve.xls ファイルまたは DamperCurve.csv ファイルを選択します。
次は、バネの剛性を定義します。
8. モデルワークスペースで、Constant コンポーネントを選択します。
9. Inspector タブの Name フィールドで、コンポーネント名を Stiffness に変更します。
10. Step コンポーネントを選択し、step height (step の高さ) を 100 に変更します。
11. Mass コンポーネントを選択し、mass (質量) を 100 kg に変更します。
12. 選択ツール ( ) を使用し、非線形ダンパーモデルの全コンポーネントを囲む四角形を描きます。
13. 選択したコンポーネントをグループ化し、サブシステム Nonlinear damper にします。完成したモデルを下に示します。
サブシステムにパラメータを代入する
1. モデルワークスペースで、Nonlinear damper サブシステムをダブルクリックします。
2. Navigation ツールバーのパラメータ表示ボタン ( ) をクリックします。
3. Nonlinear damper サブシステムの標準設定テーブルの 1 行目に、バネ定数パラメータ Ks を定義し、Enter をクリックします。
4. 同じ行のデフォルト値に 1000 を指定し、説明として Spring constant を入力します。これでパラメータ値を Nonlinear damper サブシステムのほかのコンポーネントに代入することができます。
5. Navigation ツールバーのダイアグラム表示ボタン ( ) をクリックします。Ks パラメータが Inspector タブのフィールドとして表示され、設定してあるデフォルト値が入っています。
6. モデルワークスペースで、Stiffness コンポーネントを選択し、一定出力のパラメータ k を Ks に変更します。
これで、このコンポーネントは、Ks の数値 (この例では、1000) を受け継ぎます。つまり、サブシステムのレベルで Ks の数値を編集した場合には、Ks が代入されている k パラメータにもその変更が受け継がれます。
線形バネ付き非線形ダンパーモデルのシミュレーション
1. モデルワークスペースツールバーのプローブボタン ( ) をクリックします。
2. Gain コンポーネントと NonLinearMSD コンポーネントを接続するラインをクリックします。次にプローブをクリックして配置します。
4. Inspector タブで、物理量 Real を選択し、名前を Damping に変更します。
5. モデルのトップレベルを表示します。
6. Mass コンポーネントと Nonlinear damper サブシステムを接続する線に、length (長さ)、speed (速さ)、acceleration (加速度) の物理量を計測するプローブを追加します。
8. Inspector タブで、 パラメータに 10 秒を設定します。
10. ファイルを NonLinearMSD.msim という名前で保存します。
6.4 チュートリアル 4: 平面スライダクランク機構のモデリング
マルチボディメカニカルライブラリのコンポーネントを使用して、下の概略図に示すような平面スライダクランク機構をモデリングします。
このモデルは、平面リンクに接続された revolute joint (回転ジョイント) A で構成されています。この平面リンクは、2 つ目の回転ジョイント B によってコネクティングロッドに接続されています。さらにコネクティングロッドは 3 つ目の回転ジョイント C によって sliding mass に接続されており、sliding mass は、prismatic joint (直動ジョイント) によって地面に接続されています。実際に、このメカニズムは、クランクにおける回転運動を sliding mass における並進運動に変換する、またはその逆に変換するために使用されます。ダイアグラムに示されているシステムでは、Y 軸 (慣性系の y 軸) のマイナス方向に働く重力を唯一の外力と考えます。
このチュートリアルでは、以下のタスクを実行します:
1. 平面リンクサブシステムを作成します。
2. サブシステムパラメータを定義し、代入します。
3. クランクを作成し、ロッドエレメントと接続します。
4. 固定フレーム、sliding mass、ジョイントエレメントをモデルに追加します。
5. 初期条件を指定します。
6. 平面スライダクランク機構をシミュレートします。
平面リンクサブシステムの作成
上のダイアグラムは、このスライダクランクには 2 つの連結された平面リンクがあることを示しています。1 つ目はポイント A とポイント B を連結するクランク、2 つ目はポイント B とポイント C を連結するコネクティングロッドです。どちらにも、局所的な x 軸 (それぞれ x1、x2) に沿った縦軸があります。したがって、まず 2 つのポートを持つ一般的な平面リンクを作成します。内側のポート (ベース) は、リンクの x 軸に沿って、 に位置し、外側のポート (先端) は、リンクの x 軸に沿って、 に位置します。この例では、 はリンクの長さを表しており、重心はリンクの中央に位置すると考えます。
2. Libraries タブ下のマルチボディ → ボディ・フレームメニューから、Rigid Body Frame コンポーネントを 2 つ、Rigid Body コンポーネントを 1 つ追加します。
3. モデルワークスペースで、 コンポーネントを右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Flip Horizontal を選択します。
4. Rigid Body コンポーネントを右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Rotate Counter Clockwise を選択します。
5. 各コンポーネントをドラッグし、下の図のような配置にします。
これで各コンポーネントを接続することができます。
6. Rigid Body コンポーネントと コンポーネントの右フレームの間に接続ラインを引きます。
7. Rigid Body コンポーネントと コンポーネントの左フレームの間に別の接続ラインを引きます。
8. 選択ツール ( ) を使用し、すべてのコンポーネントを囲むように四角形を描きます。
9. Edit メニューから、Create Subsystem を選択します。
10. Create Subsystem ダイアログボックスで、Link と入力し、OK をクリックします。
これで、このサブシステムをほかのコンポーネントに接続するためのポートを追加することができます。
11. Link サブシステムをダブルクリックします。
12. コンポーネントの左フレームをクリックし、マウスポインタをサブシステムの左側の境界にドラッグします。
13. ラインを 1 回クリックします。サブシステムにポートが追加されます。
14. 同じように、 コンポーネントの右フレームを使用し、サブシステムの右側の境界にもう 1 つのポートを作成します。
パラメータの定義と代入
ここでは、リンクの長さを表すサブシステムのパラメータ L を定義し、そのパラメータ値を変数として Rigid Body Frame コンポーネントのパラメータに代入します。それによって Rigid Body Frame コンポーネントは、 L の数値を受け継ぎます。
1. Navigation ツールバーのパラメータエディタボタン ( ) をクリックします。
2. Link サブシステムの標準設定テーブルの 1 行目に、その名前が L のパラメータを定義し、Enter を押します。
3. デフォルト値に 1 を指定し、説明として Length を入力します。
4. Navigation ツールバーのダイアグラム表示ボタン ( ) をクリックします。
5. Inspector タブで、以下のパラメータ値を指定します :
コンポーネントの フィールドにオフセットの を指定します。
分数を入力するには、スラッシュキー (/) を使用します。
クランクと接続用ロッドエレメントの作成
ここでは、クランクと接続用ロッドエレメントを作成するために、Link サブシステムの定義をモデルに追加し、Crank および ConnectingRod 共有サブシステムを作成します。さらに、接続用ロッドエレメントに別の長さの値を代入します。
2. モデルワークスペースで、Link サブシステムを右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Convert to Shared Subsystem を選択します。Project タブ下の Definitions パレットに Link サブシステム定義が追加され、モデルワークスペースに配置されている Link サブシステムは共有サブシステムになります。
3. モデルワークスペースで、Link 共有サブシステムを選択します。
4. Inspector タブの Name フィールドで、サブシステムの名前を Crank に変更します。
5. Definitions パレットから、Link アイコンをモデルワークスペースにドラッグし、 共有サブシステムの右側に配置します。
6. モデルワークスペースで、Link 共有サブシステムの 2 つ目のコピーを選択します。
7. Inspector タブで、共有サブシステムの名前を ConnectingRod に変更し、長さの値を 2 に変更します。
固定フレーム、Sliding Mass、ジョイントエレメントを追加する
ここでは、Fixed Frame コンポーネント、sliding mass を表す Rigid Body コンポーネントとジョイントコンポーネントを追加します。
1. マルチボディ → ボディ・フレームメニューから、Fixed Frame コンポーネントを追加し、Crank 共有サブシステムの左側に配置します。
2. 同じメニューから、Rigid Body コンポーネントを追加し、Connecting Rod サブシステムサブシステムのやや右下に配置します。
3. 以下のジョイントを追加します:
マルチボディ → ジョイント・モーションメニューから、1 つ目の Revolute ジョイントを Fixed Frame コンポーネントとクランクの間に、2 つ目の Revolute ジョイントをクランクとコネクティングロッドの間に、3 つ目の Revolute ジョイントをコネクティングロッドと sliding mass の間に追加します。
同じメニューから、Prismatic ジョイントを追加し、Crank 共有サブシステムの下部に配置します。
4. モデルワークスペースで コンポーネントを選択し、名前を Sliding Mass に変更します。
5. Sliding Mass コンポーネントを右クリック (Macintosh では Control クリック) し、Flip Horizontal を選択します。同じように、回転ジョイント を左右に反転させます。
6. 各コンポーネントを下の図のように接続します。
ヒント:この例では、回転ジョイントおよび直動ジョイントの標準運動軸が、望ましい運動軸と一致しています。例えば回転ジョイントは、内側のフレームの z 軸の周りを回転しますが、それは常に XY 平面システムの慣性の Z 軸と一致しています。非平面モデルを作成する場合には、正しい方向に沿って動いたり回転できるように、軸を変更する必要が生じる場合があります。
初期条件の指定
初期条件を指定するために、モデルの特定コンポーネントにパラメータ値を設定することができます。
1. 1 つ目の回転ジョイントの フィールドについては、初期角度を rad に変更します。
ヒント: を入力するには、 Pi と入力し、Ctrl + Space (Macintosh では Command + Shift + Space) を押して、メニューから 記号を選択します。
2. のドロップダウンメニューから、Strictly Enforce を選択します。
MapleSim はこの初期条件を解決するに当たって、ほかのジョイントの角度を設定する前に、最初の角度を radに設定します。
平面スライダクランク機構のシミュレーション
2. モデルワークスペースで、Prismatic コンポーネントのアイコンの右上の、白い 1-D 平行移動フランジをクリックします。次にプローブをクリックして配置します。
3. モデルワークスペースで、プローブをクリックします。
4. Inspector タブで、変位を測定するための物理量 Length を選択します。
5. 同様に、物理量 Angle を計測するプローブを、 コンポーネントのアイコンの右上の白い 1-D 回転フランジに追加します。
7. Inspector タブで、 パラメータに 10 秒を設定します。
8. メインツールバーのシミュレーションボタン ( ) をクリックします。シミュレーションが終了すると、下のグラフが表示されます。
9. ファイルを SliderCrank.msim という名前で保存します。
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